状況が裂いた部屋

旅行と読書と生活

好きな小説のタイトル10選

・葉桜の季節に君を想うということ

・蛇行する川のほとり

・うたかたの日々

・永遠も半ばを過ぎて

・風に舞い上がるビニールシート

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

・あなたの人生の物語

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

白夜行

青が散る

 

随分と偏ってたりミーハーっぽくも見えるけどこれで良い。

「ベロニカは死ぬことにした」「夏への扉」「天の光はすべて星」あたりもかなり迷った候補。でも結局高校生くらいでタイトルに惹かれて読んだ本ばかりを選んだ。恩田陸は自分の中で特別なので別で10冊選びたいくらいなんだけれど「木漏れ日を泳ぐ魚」「きのうの世界」「三月は深き紅の淵を」あたりタイトルが素敵だけど物語としては今ひとつハマらなかった…というものを落としていき最終的にこれ。でも今読み始めた「蜜蜂と遠雷」が取って代わる可能性も高い。

雑記

・話題の新作映画が公開されるたびにTLに並ぶ感想やメタ的な評論(自分が映画クラスタをたくさんフォローしていたせいかもしれない)、そしてときどき流れてくるネタバレを見てしまわないうちに、と早めに映画館へ足を運ぶ自分

 

・真空ホロウというバンドのHPの隅に「人生は祭りだ、共に生きよう。そういう映画もある」と映画「ハッカニブンノイチ」の台詞が書かれているのが好きだ。

 

・路線バスの運転手さんがすれ違うときにサッと片手を挙げて挨拶するあの感じ

 

・喫茶店のマスターがお客のお会計を済ませてテーブルを片付けた後、自分のためにコーヒーを入れてカウンターの片隅に腰を下ろし、一息入れる瞬間の顔。

 

・気が付いたらここ5年小中の友達と全く連絡を取っておらず、完全に縁が切れてるけれど全く不自由しない。

 

・よく行く喫茶店のマスターに「教育学部」と呼ばれるようになっていた。

喫茶店の話

・家に居場所が無いので、相変わらず休日は喫茶店かサイゼリヤに入り浸っている。歩いて行ける距離にある純喫茶はとても雰囲気はいいのだけれど、近所のおばちゃん連中がたむろしてる時はやかましくて読書もままならないので車で移動して結局コメダ珈琲に流れ着く。そのお気に入りのコメダも、先日パソコンを忘れてきてしまい、警察に届けてもらうという迷惑をかけてしまったせいで少し行きづらくなってしまった。御礼を言いに行ったらまた来てくださいね〜といわれたけどなんか申し訳なくて。

 

・前にも書いた気がするが個人経営の喫茶店はマスターに顔を覚えられると話しかけられてめんどくさく、結局バイトしかいないようなチェーン店が丁度よく感じてしまうんだけど、ヤンキーがたむろしてる店もあってなんだかなあ、と考えているうちに、中間の丁度良さを見つけた。珈琲倶楽部である。

 

・珈琲倶楽部もチェーンなんだけど、フランチャイズなのか、結構オーナーの個性が出てるとことか見つけると面白い。どこも煙草吸えるし。パスタとかランチメニューがかなり充実してるとこから飲み物しかないとこまで様々だ。一番近所のところは駐車場が狭いのが難点だけど、文庫本の貸し出しをやっていて手ぶらで行っても十分時間を潰せる。普段はジャズが流れてるんだけど、たまにローリングストーンズがずっと流れてる日がある。マスターの趣味だと思う。ココアについてくる自家製ビスコッティーが美味しい。

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・職場の近くにめちゃめちゃ立地がクールな珈琲倶楽部があり、気に入っている。新幹線の高架の下にちょこんと収まっているコンパクトさ。なんか可愛いくて見かける度に笑ってしまう。すぐ近くにコメダ珈琲があるせいで潰れないか心配してる。

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・よくバンド練でスタジオを利用してる公民館の向かいの店は、ランチが充実してて、親子丼まで出してる。食べたことはないけど。

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・そういえばうちの職場にも二階に珈琲倶楽部が入ってるんだけど、職員が利用すると“県民の方”から人事課に苦情が入るらしい。ウケる。

 

・昨年の夏に行った名古屋旅行は喫茶店巡りをやろうというコンセプトを掲げて行ったので、2泊3日の間に5件はしごした。どこで食べても小倉トーストのボリュームが凄くてびびった。おやつとして食べようとしたのに昼飯に十分なデカさ。

モザイクアートミュージアムという美術館に行く途中、ふらっと見つけて入った「らんぷ」という名前の喫茶店がとても良かった。たまごサンドが絶品。東海地方にしかないらしい。新潟来てくれたら絶対に通う。

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あと、地下街にあった「コンパル」という喫茶店。名前の響きがよい。

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プラネタリウムの向かいにあったところ。

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・名古屋や高知みたいに、喫茶店文化がある街が羨ましい。今年度は県外の出張も増えそうなので、朝食なしのプランでビジネスホテルに泊まり、朝から喫茶店探索しまくりたい。

 

 

◯2017.5.9追記

   中段で挙げた立地がクールな珈琲倶楽部、最近看板をよく見たら「フランチャイズ本店」と書いてあった。マジか。というか珈琲倶楽部が新潟のローカルチェーンだということも最近知った。ちょっと恥ずかしい。

   実はあの本店は1972年の上越新幹線開通よりも遥か昔からあの場所にあり、新幹線敷設による国交省の立ち退き要求も頑固社長の一存ではね退け、その結果あの様な立地に落ち着いて今に至る、という安っぽいストーリーが頭に浮かんだが多分そんなことはない。たぶん今後も通う。最近は全面禁煙の店舗が増えているようで世知辛い

SuiseiNoboAz「liquid rainbow」

   傑作だった。長い間、待ちに待った甲斐があった。前作「ubik」を超える最高のアルバムだと思う。本当に良かった。興奮が冷めないうちに文章を書く。

 

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   1月末、新譜の発売がアナウンスされた。ツイッターをしていたらいきなり目に飛び込んできた、おそらく新宿で撮られたであろう新アー写にいつものフォントで「liquid rainbow 2017.3.22 OUT.」の文字。鮮やかでカッコいい。こういうプロモーションの仕方も含めて、このバンドの姿勢全てが好きすぎる。

 

   しかし詳細を見るとフルアルバムだけど9曲入りでしかもシングルで発売済みのmizukamakiriとgleenlandが収録される…3年半以上も待たせたのに少し物足りないかな、とほんの少しだけがっかりしたのも事実だ。とはいえやはり新譜が聴けると思うと嬉しくて、1stから3rdをいま一度聞き直す他にライブDVDを見直し、さらに石原正晴botを遡り語録にファボをつけるなどしてワクワクして過ごした。いい歳してすっかりキッズである。しかしこの人どんだけファズ好きなんだ…。

 

   3月に入るとめちゃくちゃクールなPVとレコーディング風景の映像が公開された。PVはモノクロの無機質な雰囲気で演奏するメンバーの映像と(4人体制になってからの他のメンバーを初めて確認した)と新宿の雑踏がマッチしてとても美しい。あとモノクロの画のせいか単純に画質がかなり綺麗に見える。監督はフォトグラファーや映画監督として活躍されてる人らしい。トレーラー(というかただのレコーディング風景、高野メルドーによるhypercubの間奏)の方を見てからは「心の一等賞をお前にあげるよ」という台詞を使いたくて仕方なかった。まだ使えてない。

https://youtu.be/cqSFQxkyQKU

 

   そしてついに3月下旬、リリース前にフラゲ、もしくはamazonで予約、まではしなかったが一番近い休みだった土曜日の朝にタワレコへ向かい普通に買った。ジャケのポスターがついてきた。CDの帯書きは正直ちょっとダサいと思う。

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   まず1回通しでヘッドホンで聴き、歌詞を読みながらスピーカーで聴き、いま3回目を流しながらこの文章を打っている。最高だ。とことん音が良い。2曲目の「PIKA」まで聴いた時点でこれだよ、こういうアルバムを待ってた!となり、「gakiami」でまたエグい曲作ったな…となり、8曲目の「hypercub」でなんかもう良すぎて泣きながら笑った。1枚のアルバムを聴いただけで、自分がここまで感動できることに驚いたし嬉しかった。ボアズというバンドに、石原正晴という人間にこんな傑作を生んでくれてありがとうと言いたい。ほんとバカみたいに感情的な感想しか出てこない。「良い、良かった!」だけの感想で終わっても良いのだけど折角なので文章を書く。

 

   PVで聞いていた1曲目「liquid rainbow」。既にPVで30回くらい聴いていたが、最初聴いた時はこうきたか…‼︎と痺れた。無機質なSEからの鋭い語感で繰り出されるリリック、「リキッドレインボウがやってきて 俺たちみんなを助けてくれる」という謎の歌詞。ヒップホップ的な要素がきて正直ちょっと戸惑う。歌われてるテーマは相変わらず都会的。石原さんの歌詞は一貫してバビロン、新宿はどんな場所なんだろうか。住んでるらしいけど。

 8曲目「hypercub」。音の奥行き、ギターの音色の美しさ、そして例の間奏の轟音ギターパートの素晴らしさ。シューゲ要素が一番感じられるところでやっぱり一番好きな曲。ファズを踏みつけてワンコードをひたすら引き倒す高野メルドーの男らしさに惚れ惚れする。

歌詞があるかと思ったら静かなインスト、というかSEみたいな音が流れるだけの9曲目「have a nice day,Babylon tokyo.」でアルバムは終わる。余韻曲。

 

石原さんの趣味なんだろうけれど、曲名や歌詞によくSF的なモチーフが出てくるのが好きだ。

https://ototoy.jp/feature/20130702

この3rdを出したときのインタビューが記事が凄く良くて、「ubik」を聴いては思い出し、時々読み返している。青緑というテーマは美しいジャケットからも強く印象付けられるんだけれど、歌詞からも渚、水色、夏草、コーラの瓶など曲に散りばめられたイメージに統一感があって美しい。

「elephant  you」の歌詞に実話の元ネタがあった、というエピソードが特に良い。酔っ払って道の途中でぶっ倒れたまま朝を迎えて、新宿の街の空気が青緑に変わっていく様子を感じてみたい。もしそんな体験をしたとして、こんなドラマチックな曲に落とし込めるのは石原氏くらいだろう。

 

そんなこれ以上はない、と感じる程最高3rdのリリース後にメンバーの脱退があったことを思うと、バンドが続いて本当によかった、それに並ぶliquid rainbowという傑作を作ったんだから、と今更ながら感じる。

これからリリース記念のツアーが始まると思うと楽しみで仕方ない。早く生で聴きたい。

味のある自動販売機

両津港にある佐渡汽船フェリー乗り場。

柿の自販機。

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温泉街の古いタバコ自販機。絶対タスポ対応してない。

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白鶴の自販機。

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大正製薬の自販機。

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新潟駅前の第5マルカビル、大福とかティラミスを売ってる自販機。

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職場の研修所に「募金自販機」がある。写真は無い。

普通のコカコーラの自販機なんだけど、右下の一箇所分、飲み物の代わりに「施設へ寄付する車椅子購入費用にご協力ください」のメモが入っており、価格は120円。誰が寄付するんだ、と思ったら下に「昨年の寄付総額 1320円」とある。11本か、優しい人間もいるなと思いつつ普通にお茶を買った。

アメリカン・グラフィティ(1973)

アメリカン・グラフィティ [DVD]

1973年、ジョージ・ルーカス監督作品。スターウォーズシリーズの第1作「新たなる希望」は1977年の公開なので、まだ無名だった頃。あんなSF大作ではもちろんなく、若者たちのとある青春の一夜を取り上げた群像劇。「ワンナイトもの」という括りがあるなんて知らなかった。ルーカスの故郷、モデストという街が舞台。

 

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ラジオから威勢の良いロックンロールナンバーが流れ、「male drive-in」というドライブスルーから物語は始まる。主な登場人物たちは高校生。主人公のカートは大学進学の為、明日街を出ると周囲に思われているが、自身はどうするべきかまだ迷っている。友人のスティーブ(元生徒会長の秀才)、テリー(愛称はガマちゃん)、ローリー(カートの妹、スティーブの彼女)、ジョン(カートたちの先輩、走り屋)が登場し、彼らの一晩の模様がテンポ良く流れていく。

 

映画が進むにつれてわかってくる構図として、短大へ進む=地元に残り、この町で暮らすということ、大学へいく(東部へ行く)=町を離れて夢を追う、夢を叶えるチャンスがある、という共通の認識があるようだ。奨学金を得たカートは東部へ行くことを期待されているが、本人は葛藤している。スティーブは東部へ行きたくて仕方がないが、ローリーは彼と離れたくはない。スティーブとローリーは一晩中喧嘩をしているが、この元生徒会長とヘッド・チアリーダーという完璧なカップルは結局結ばれる。ローリーの勝気な性格と引きの強さ、でもどうしようもなくスティーブのことが好き、というジレンマが良い。最高のヒロインだと思う。あとはまあ、とにかく可愛い。

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作中、終始ラジオが流れており、62年の流行だった(と思われる)曲が流れている。ぶっちゃけビーチボーイズくらいしかピンとこない。終盤、カードがラジオ局を訪ねるシーンがあるが、ここでDJの「ウルフマン」が登場する。ウルフマン・ジャックは実在した有名なDJらしく、その本人が演じていたようだ。顔の濃いいかにもなキャラだった。

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キャロルとジョンの会話で「パパはウルフマンは黒人だから聴いちゃダメって…」という台詞があったり、カートの前の夢は大統領補佐官になってケネディと握手することだった、などの話から、舞台となっている1962年当時の時代が読み取れる。もちろんそれ以外にも、街を走るフォード車、飲食店の派手なネオン、ビーチボーイズがニュー・グループとして紹介されていることなどから60年代初頭の雰囲気とロマンがたっぷりと味わえて楽しい。

 

この映画の最も美しいシーンは、中盤の「ジョニー・B・グッド」が流れる場面だ。ジョンの車に乗ったキャロルが、隣の車から水風船を顔面にぶつけるいたずらをされる。「次の信号で抜き返して!仕返しよ!」とブチ切れるキャロルにオーライ!とノリノリのジョン。信号待ちの間に車から飛び降りた2人はジョニーBグッドをBGMに、さっきの車にスプレーをかけまくる仕返しをする。本当にきらめいている。やられる方も楽しそうなのがたまらない。

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物語のクライマックスで、朝方の郊外でジョン・ミルナーハリソン・フォードが演じるボブ・ファルファの走り屋が対決をする。その後、カートは皆に見送られながら旅立ち、大団円といった感じでエンディング。必死に探した白いTバードと思しき車が眼下を走っているのを見ながらも、どこか吹っ切れたようなカートの表情が良い。

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飛行機が飛び去った青空を背景に、4人の登場人物のその後が文章で紹介され、そのリアルさとやるせなさに少し感傷的になってしまう。カートは作家としてカナダ在住、スティーブはモデストで保険屋として暮らす。テリーはベトナム戦争で消息不明、ジョンは飲酒運転の巻き添えに会い死亡。残酷に明暗が分かれる。後半の2人の死がつらいが、どこか納得できてしまうのも悲しい。

 

ここからは完全に余談だが、最近大好きなweezerの「バディ・ホリー」のMVを観ていたら何故か既視感を覚え、何度か繰り返し観た後にスティーブが出てる!と気がついた。調べたところ、どうやらこのMVは「ハッピー・デイズ」というテレビドラマへのオマージュ(というか登場人物がだいたい出てるのでまんま)らしく、このドラマはアメリカン・グラフィティに影響されて作られたものであり、その流れでスティーブを演じたRon Howardが出ているらしい。繋がっている。

この一連の文章はこの気付きががきっかけで書いた。

 

ちなみにロン・ハワードは「アポロ13」や僕の大好きな「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズの監督でもあった。全然知らなかった。無知で恥ずかしい。wikiによれば2018年公開予定のハン・ソロを主役に据えたスターウォーズスピンオフの監督でもある、とあったので45年を経てまたハリソン・フォードと共演するのか!と興奮したが、このハン・ソロ役はフォードではないらしい。がっかりだ。

チェーン店の丁度良い居心地

    いまサイゼリヤの喫煙席でこの文章を打っている。家から近いこのサイゼは最近すっかり常連になってしまった。深夜までやっていて、価格が安く、椅子がソファーで喫煙席があるという条件を全て満たしさらに近所にあるので、文庫本とメモ帳を持ち込みついつい長居してしまう。コーンクリームスープが美味しい。

 

    近所にあるのはありがたいんだけれど弊害もある。前日は隣のテーブルの女の子がチラチラとこちらを伺ってるのが気になり、5分後くらいに中学校の同級生だと気がついた。少し迷った挙句、自分が席を立つ時に「〇〇だよね、久しぶり」と声をかけたらやっぱりそうだよね、ほんと久しぶり!とニコニコと返してくれた。現在実家暮らしなので小中の同級生に会うかな、と思っていたのに、その頃の同級生と会話をするのは一人を除けば成人式以来初めてだった。彼女は確か新体操部の部長で、男子からそこそこ人気だった気がする。軽く近況を報告し、実家暮らしならまた会うかもね、じゃあ、と振り返り帰ろうとしたらジャージ姿の男が来て、彼女に中学の同級生で〜と紹介される。会釈したら見事に無視された。彼氏連れとは気付かなかった、話しかけたのは失敗だったかなと少し落ち込んだ。

 

   僕は中学卒業以来小中の、所謂「地元」の人間とはすっかり交流がなく、高校と大学時代の友人とばかり会っている。酷いいじめを受けたとか会いたくない事情も大してないんだけど(小5,6の頃は軽くいじめられてたが)、なんとなく付き合う理由もなくなり、疎遠になっている。今更付き合う理由もないし。そういえば成人式の時に会場で中学の同級生の集団に会い、端の方にいた友達に話しかけて一緒に写真を撮っていたところ、集団の他の何人か(普通にクラスでよく話してた)から「ごめん…誰だっけ」と言われ結構傷ついた思い出がある。その時はただ

僕の顔が変わり過ぎててかつ眼鏡になっていたからで、認識されてからは普通に盛り上がったんだけど。

 

   話を戻すと、コメダ珈琲ドトールも結構利用する。コメダは最近コーヒーチケットまで買ってしまい頻度が増した。可愛い店員さんがいて癒されるんだけど、珍しい苗字だなと思っていたら職場の隣の部署の係長の娘さんであることが判明してビビる。やはり狭い街は怖い。

 

   近所の個人経営の喫茶店も時々行くんだけれど、2日続けて行ったときに店主と奥さんに顔を覚えられてしまってからはあまり行かなくなってしまった。適当に世間話をしていた頃はよかったんだけれど、最近勤め先を聞かれて答えてしまってからは、少し突っ込んだ質問をされるようになり正直鬱陶しい。ひとりになりたくて来てるというのに。あと常連さんが奥のテーブルでやかましいときがある。やっぱり結局チェーン店の必要最低限の接客と距離感が居心地がよい。値段が安ければサービスも安いし、それ以上は求めないし丁度よかったりする。