状況が裂いた部屋

旅行と読書と生活

タイ旅行記②

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タイ旅行の記録の後半。

 

◯3日目

   前日にシンハービールをたらふく飲んだ割には早朝に目が覚める。ホテル内を探検して屋上で煙草を吸った。隣のホテルはプールがついていたが当然誰も泳いでいなかった。

 

   この日は近場の寺院と王宮を見て、買い物をして移動、夜10時に空港から日本へ帰国、の予定。朝食は昨日とほぼ同じメニューを食べた。タイ版の仮面ライダーみたいなのをテレビでやってたんだけど、主人公が全ての敵を登場から10秒くらいで光線発射して倒すので強さがわからない。テンポが良すぎる。B級パチモン感が凄くてかなり面白かった。

   枕元の台に少しだけチップを置いてチェックアウトする。5分くらい歩いてから僕が腕時計を忘れたことに気づき、慌てて戻る。カタコト英語で部屋に時計を…とフロントのおばさんに話してたら掃除のおじさんがコレかね、と持って来てくれた。めっちゃ感謝したしもっとチップ置いとけばよかったと思う。

 

   最初に王宮を観に行こうとバス停を探す。街を歩くと改めて日本企業の多さが目につく。セブンイレブンとかトップバリューとかめっちゃある。

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   日本のお菓子とか普通に売ってる。タイ語表記もあるけど、基本的にパッケージは日本と一緒。伊勢丹は前日の夜見つけた。

   

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   バスに乗ってなんとか王宮に辿り着く。地元の人々はみんな黒い喪服を着ている。王宮は相当に広かったが、おびただしい数のひとが参列していた。先代のプミポン国王(ラーマ9世、本名:พระบาทสมเด็จพระปรมินทรมหาภูมิพลอดุลยเดช)が亡くなったのは2016年10月と地球の歩き方にあったので、もう1年もタイの国民は喪に服してこうして王様の参拝を熱心にしていることになる。そういえば街中至る所にに祭壇みたいなものがあり、プミポン国王の写真が飾ってある。よっぽど慕われた人だったらしい。

 

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王宮入り口の橋は周りは黒い幕が張ってあった。持ち物検査とパスポートの提示を求められる。

 

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街中にこれがある。お供え物も

 

   いくらだったか忘れたが、王宮見学はなかなかの値段を取られた。これだけの施設の維持管理にはまあ金掛かるよね、とも思う。

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王宮内は撮影禁止だったので(あんまり)写真なし。

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次にワット・ポーを観た。王宮から歩いて割とすぐ。

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上の写真の最後、ワット・ポーの中でも一番壮大な仏像の前でお坊さんが記念撮影してたのが最高に面白かった。タイは一生に一度は全員が出家しなければならないらしく、きっとこの人たちも最近出家してとりあえずワット・ポーに来て「まあ、来たからにはせっかくだし記念に撮っときます…?」くらいの感じで写真撮ってもらったんだと思う。周りの目を気にしつついいかな…、いいよね…?って感じでやってて微笑ましかった。

 

   昨日のアユタヤはやはり遺跡、というだけあって雨風や戦乱でボロボロになってたところも多く、侵略者が征服した際に破壊したままで保存されていたりと生々しい歴史を感じられたけれど、この日行った寺院はどこもいたって綺麗で、場所によってはかなり豪華だった。仏教が深く国に根付き信仰されているのはよくわかったが、ある意味綺麗すぎてつまらないところもあった。

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 あとワット・ポーの一角で、小学生くらいの子供たちが黒板を目の前に授業を受けていた。寺は学校の役割も果たしているのか?でも学校の建物は普通にその辺にあるし子供たちは綺麗な制服を着ていたので貧しいから寺でしか学べない、とかでもなさそうだった。第一、この日は日曜日だったし。なんだったんだろうあれは。協会みたいに日曜日は寺で説法を聞こう、みたいなやつなのか。色々考えたがわからない。

 

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昼飯はトムヤンクンを食べる。本場のはやはりパクチーがガッツリ効いてる。美味しかった。スイカジュースもうまい。

どこの店に行っても大抵飲み物は7UPとファンタとコーラは置いてある。必ずストローがこうやって挟まれて出てくる。

 

 初めてトゥクトゥクに乗って移動。

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スリルが凄い。地元走りすぎて怖い。動いてる車の微妙な隙間でもガンガン入って行く。そこまでスピード出さなくていいよ、そろそろ死ぬよ、と思ってる間に着いた。

 

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バックパッカーの聖地、ことカオサンロード。

 

思ってたほど大したことない。活気がある、お店がなんでも揃ってる通り。Tシャツ、雑貨といったお土産屋、カフェ、マッサージ屋、タトゥー彫り屋などなど。あとやっぱり外国人が多い。

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 カフェでコンビニで買った煙草を吸った。銘柄は何があるのかわからなかったのでレッドのやつ!と頼んだらマルボロだった。写真がエグい。

通りを往来する人々をボーッと眺めてたらなんだかすごく心地よかった。改めていま外国来てるんだな、という実感と明後日の今頃またスーツ着て働くなんて信じられない、随分と遠くまで来たもんだな、とぼんやり考えていた。

 

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ここで買ったぞうさん柄のズボンとサンダル。超快適。

もっと早く買えばよかった。

 

今度は地下鉄に乗り、エアポートレールリンクの沿線へ戻る。

 

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 マックスバリューに入ってみた。普通によく見る商品がたくさん。友達はプリッツトムヤムクン味をアホほど買ってた。鮭マヨはイマイチ美味しくなかった…。

 

   その後も少し街を散策し、だいぶ満足したので空港に移動することに。またエアポートレールリンクで郊外へ向かう。

   この旅行は本当は3人で来る予定だったが、銀行員の友達が上司に休暇申請を断られたせいで直前にキャンセルになった経緯があった。可哀想な友達の為にいくつかお土産を買い込む。

 

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   タイ最後の晩餐は空港のタイ料理屋でナシゴレン的な何かを食べた。相方はグリーンカレーを頼んだんだけど辛すぎてひと口目で涙目になり、店員さんを呼んでディスイズトゥースパイシー、プリーズモアスイート…と泣きながら訴えてた。迷惑極まりない。店員さんはハァ、って感じでお皿を持って引っ込み、白いクリームをかけて持ってきてくれた。辛さはあまり変わってなかった。仕方なくボロボロになりながら完食してた。この3日でシンハーハイネケンも浴びるほど飲んだけど、やっぱハイネケンが一番美味いなと思う。

 

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   無事登場し、帰国。手荷物検査の列に並んでた時に前にいたゴツい金髪の白人さんが首に「枝」とタトゥーが入っていたのは何故?と討論したが答えは出なかった。空港に着くと報道陣が詰めかけており、警備員さんに誰か有名人が来るんです?と聞いたら高梨沙羅選手が帰国するらしいですよ、と教えてくれた。ミーハーなので少し待ったら遠目ですごく小柄な女性がぺこぺこ頭を下げながら通っていくのが見れた。その後黄色いユニフォームを来た集団がいたが、それは来日してたドルトムントチームの見送りだったらしい。地下鉄、新幹線と乗り継ぎ、昼には家に着いた。金曜の朝出て、月曜の昼に帰宅した3日半の旅。これ以上長ければ疲れただろうし、短ければ物足りなかったと思う。全てが丁度よかった。

 

   飛行機のチケットを押さえたのは3ヶ月前だったが、宿の予約をしたのは出発の20時間前、観光先の打ち合わせは成田へ向かうバスの中、というあまりにも無計画な旅行だった割には上手いこといったなあと思う。次はもっと近場で香港か台湾を攻めてみたい。

 

 

 

   

タイ旅行記①

f:id:ngcmw93:20170718124751j:image   2017年7月14日〜17日の日程で人生2度目の海外旅行へ行ってきた。行き先はタイ、友人と男2人旅。現地で過ごしたのはだいたい2日半、飛行機で日を跨いだので2泊4日の旅行だった。コンパクトなからとても楽しい旅行になったので書き留めておこうと思う。

 

◯1日目

   新潟駅から上越新幹線と京成バスで成田空港へ。航空会社のカウンターでチェックインし、手荷物検査と出国審査を終えたところで相方が予約していたwi-fiルーターをレンタルし忘れたことに気付く。空港ロビーへは戻れそうもない。潔く諦める。あと検査でニュージーランドで20ドルくらいで買った栓抜き付き多機能ライトが引っかかり、泣く泣く処分した。というかナイフがついていたことにそこで初めて気付いた。多機能過ぎて知らなかったよ。特に思い入れはなかったが勿体無いことをしたと後悔。若干不安を覚えつつ搭乗。このとき14日12時ジャスト。

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   機内は冷房が効きすぎていて寒い。航空券がかなり安かったのでてっきり食事は出ないものと思っていたが出た。初機内食。味付けがもうタイだった。なかなか美味しい。じゃがりこは持ち込み。

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   窓際の席ではなかったので、景色はよく見えなかったが映画を観れたので「湯を沸かすほどの熱い愛」と「インターステラー」を続けて観た。英語だとタイトルはHer love boils bathwaterらしい。杉咲花のファンなんだけれどやはり演技上手い。一番泣けるシーンは探偵の男が幼い娘に、人は死んだらもう会えない、天国にいるお前の母親は死んでいて、だから母親にはもう会えないんだと死の概念を伝えるシーンだ。

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   あとはローリング・ストーンズキューバでのライブ映像を見るなどして過ごした。到着前には牧場しぼりと思われるアイスの提供まであった。満足。

 

   現地時間の16:30にタイのスワンナプーム空港に到着。日本との時差が2時間あり、6時間フライトしたが2時間巻き戻っている。少し得した気分。カウンターでwi-fiルーターをレンタルする。対応してくれたのは若くて可愛い女性だった。が、こちらが英語が全くわからないため手惑った。3日間借りたい、というのは伝わったが、訳がわからない額のお金を請求される。5分ほどジェスチャーでやり取りした挙句、そのほとんどはデポジットで、返したら帰ってくるらしいことを理解。3日後無事にここへ来れたらあの優しいお姉さんと写真撮ろう、と相方と話し合った。

 

    バンコクの街中へは空港に直結しているエアポートレールリンクという高速鉄道を使う。森が生い茂っているところから急に高層ビルが建ち並ぶ都会に出るので、発展途上国感がすごい。マッカサンという駅で降りる。

f:id:ngcmw93:20170718124521j:imagef:id:ngcmw93:20170718124538j:image ここまでずっと屋内だったので、駅で降りたところでようやく、「タイに来たぞ!」感を味わった。まずは匂い。生活臭というか、食べ物の匂い、排気ガスの匂い、植物の匂いなどあらゆる匂いがごちゃ混ぜになり街中に漂っている。一番に異国情緒を感じたのはそれだった。どこの通りも所狭しと屋台が建ち並び、果物やらジュースやら焼き鳥のようなものを売っていた。衛生状態とか心配になったが案外すぐに慣れた。大きな幹線道路には夥しい数の車とバイクが行き交っている。信号はあまりない。広い道路の十字路には流石にあるが、ちょっとした曲がり角とかには基本ないので、「渡るぞ!」とアピールし勇気を持って車を停めさせなければならない。

   活気に満ちた街に感動しつつ、マッカサン駅から歩いて15分くらいのホテルに着く。

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非常にわかりづらいところにあったが、旅先のテンションで迷うのすら楽しかった。ここでも1000パーツのデポジットを取られ、部屋に入る。6階建ての6階。

   f:id:ngcmw93:20170811070950j:imagef:id:ngcmw93:20170811071007j:image ドリアンの持ち込みが厳しく制限されてて笑った。

 

   荷物を置いてすぐに夜の街へ。

   バンコクの夜、といえば歓楽街とゴーゴーバーだろ、と思うけどこの日はまだ初日だし、まだ銀行でバーツに両替してないから手持ちほとんど無いし、と言って近場を散策して夕飯を食べる程度にしておいた。パッタイとよくわからないスープを食べたが美味しかった。全てにパクチーが入っている。あと食べてる最中に突然停電して面白かった。10秒くらいで復旧したけど。よくあるらしい、流石発展途上国だ。

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 部屋に帰りシャワーから戻ると、相方がテレビの配線をいじっている。音が出ないらしい。適当にチャンネルを回すと、アニマックスがあったので無音で金田一少年の事件簿らんま1/2を観る。2晩泊まったが、ホテルではずっとアニメを観ていた。翌日には音が出たし。らんま可愛い。

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ビールを飲む。スナック菓子がめちゃ美味い

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◯ 2日目

   翌朝、ホテルで朝食を食べ、9時に出発。ホテルの人にサワディークラップ(発音的にはサワディカー、って感じ)と挨拶するとニッコリと返してくれる。さすが微笑みの国だ。この日の予定は終日アユタヤ遺跡観光。天気が心配だったが快晴だった。

   アユタヤへ鉄道で行くには、クルンテープという駅に行く必要がある。グーグルマップによると徒歩45分。地下鉄に乗って行くつもりだったが、街を歩きたいね、となって結局頑張って歩くことになった。早朝の散策はなかなか楽しかった。

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日本語が微笑ましい感じになってる。街を歩いていると、露天の人やトゥクトゥクのおじさんになぜか日本人と判断されて「おいしい!」とか「ありがとう!」とかクソ適当な日本語で話しかけられる。他にもアジア人はたくさんいるのに、どうして見分けられるんだろうか。

 

f:id:ngcmw93:20170811141839j:imagef:id:ngcmw93:20170811141924j:image 途中で川沿いに出たので水上マーケットが見れるかな、と期待したが走っていたのは超高速の水上乗合バス?だけだった。

f:id:ngcmw93:20170715101125j:plainf:id:ngcmw93:20170910181729j:imagef:id:ngcmw93:20170715100639j:plain   道を歩くと猫がたくさんいる。みんな人懐っこくて触らせてくれる。

 

   グーグルマップを頼りになんとか歩いてクルンテープ駅にたどり着いたが、この日は土曜日だったため事前に調べていたダイヤでは電車は走っていないことが判明。どうしよ、と途方に暮れていたらアナタ日本人?アユタヤ行く?と日本語ができるおばさんに話しかけれられる。ガイドの人らしく、こちらのたどたどしい英語とおばさんのなぜか関西訛りの日本語でなんとかタクシーでアユタヤ1日観光がお得で便利、ということがわかり紹介してもらう。アユタヤどうやって観光するん?と聞かれてバイウォーク!と僕が答えたらなんでやねん!と強烈にどつかれて笑った。アユタヤの遺跡は街に点在しており、回ろうとしたらトゥクトゥクに乗るか自転車レンタルをすることになるらしい。全く下調べしていないことを反省しつつおばさんにお礼を言い、タクシーに乗った。

 

   高速を140キロくらいでブッ飛ばすタクシーは怖かったが気持ちよかった。アユタヤ遺跡はアユタヤ県にある。40分弱で着いた。レートが良さげなところで1万円分バーツに両替する。

    見たかった主な遺跡は全部見れた。しかし写真はどれがどれだか忘れたので適当に載せておく。

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また怪しい日本語を発見。あざとい

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パイナップルアイスが美味しかった。

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犬は暑さでぐったりしていた。

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アユタヤは川に囲まれた地形のようだ

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   タクシーのおじさんは観光中はタクシーで煙草を吸って待っていてくれる。遺跡の入り口に着くとヒア!と言って知らせてくれ、僕ら2人が1時間くらいふらふらと観光して戻ってくると近くの駐車場から手を挙げて知らせてくれ、また次の遺跡で降ろしてくれて、の繰り返し。トヨタの車だったのでメイドインジャパンだ、と言ったらそうそう、あんたの国のだ、みたいな会話をした。遺跡巡りの途中の車内で、おじさんが突然「ぞうさん?」と聞いてきて、2人で何事…?と困惑していたら今度は「ぞうさん、する?」と聞いてきた。そこでようやくお金を払ってゾウに乗ることできるけどどうする?という意味だと分かって笑った。結局乗らなかったけど。いいおじさんだった。 

 

   この日はホテル戻ってひと休みした後、ある意味メインイベントであった”夜のバンコク”をめちゃめちゃ楽しんだ。詳細は敢えて割愛する。お店の中は撮影禁止だった。

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   長くなったので後半はまた後日書く。

 

 

 

 

 

 

 

   

日本版ボーナストラックの功罪

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   高校2年の夏に「Today」のPVを見て以来、ずっと自分の中でオールタイム・ベストバンドであるSmashing Pumpkins、そのTodayが収録されていて、バンドがブレイクしたきっかけとなったアルバムが2nd「siamese dream」。

   全13曲、トータルタイム62分の名盤だが、僕が高校生の頃近所のツタヤで借りたものは14曲目があった。アップテンポの轟音曲「Pissant」である。大学生の頃、相変わらずこのアルバムをよく聴いていた頃に考えていたのは「最後の曲、蛇足すぎでは…?」ということだった。このアルバムの一番好きなのは後半にこれでもかとばかりにメロウな曲が並ぶ流れだ。ジェームス・イハの作曲である「soma」「mayonaise」、リフが美しいミニマムな曲(Todayとこの曲のリフだけ弾ける)「sweet sweet」、そして最もテンポが遅く、控えめで耽美なストリングが綺麗な名曲「Luna」。これらが「silverfuck」「Geek USA」(曲名から最高)といった強烈なギターリフのあるアップテンポな曲と交互に聴かされるバランスが良い。しかしLunaがかなり壮大な曲なので、これで終わるのがどうしてもベストな気がする。ボーナストラックって誰が決めて入れてるんだろうか。

 

   みんな大好きRadioheadの2nd「the bends」の「killer cars」も日本版ボーナストラックだ。しかしこっちは蛇足な印象は受けない。むしろノリが良いのに壮大さもあるこの曲はアルバムの最後にぴったりで、普通に通常盤に入れろよ、と思う。

 

   Weezerの通称「Red Album」の最後にはまさかの日本語版「メリクリ」が収録されている。リバース・クオモの日本愛と遊び心が炸裂した結果だと思うけど、これがなかなかに良い。いかにも外国人が頑張って日本の歌を歌ってみました感があるが、BoAはそもそも韓国の方だけど、この曲は誰でも知ってる「日本の歌」と認知されてると思うので問題ない。リバースの日本語では、2009年のフジロックでparfect situationを演奏する前にMCで「フジサン、ニイガタサン…」と新潟という山があると勘違いしてるあたりが可愛すぎる。

SuiseiNoboAz@酒田music factory

   酒田でフェスを見てきた。7月上旬の土日2日間を使った、各日1ステージのみの、小規模でいかにも地方のライブイベント、って感じのやつだ。なかなかに雰囲気が良くて楽しめた。ユニーク過ぎるパフォーマンスと格好良過ぎる曲で一瞬でファンになってしまったCHAIというガールズバンドや、本格派轟音シューゲイザーバンドのslow snow slideなど片道3時間かけて行く価値あったな、と思えるバンドばかりだった。もちろん一番の目的は2日目にトリで出たLOSTAGEのライブを見て、話題の新譜を五味さん本人から買うことだったし、それは達成できた。In Dreamsは名盤。でもここではボアズのライブについてだけ書く。

   結論を先に書くと、本当に最高のライブだった。

 

 

 SuiseiNoboAz

 2017年7月8日21:10〜 酒田music factory

 

セットリスト

 

1.ultra
2.pika
3.gakiami
4.shoegazer
5.T.D.P.P PIRATES LANGUAGE
6.rock'n roll
7.elephant you
8.hypercub
9.liquid rainbow
en.E.O.W

 

 

   書き出してはみたけれど後半の曲順が曖昧だ。hypercubは6曲目だったかもしれない。やったのは確かにこの10曲。

 

   1曲目、てっきりliquid rainbowでくると思っていたら予想を裏切られた。オープニングの定番曲urtra。ギターの音が良過ぎる。石原さんが高い音がキツそうでがなり散らすように歌っていた。続けて2曲目はpika。イントロの音の広がりが本当に気持ちいい。ぬるぬると自在に動くベースラインとサビの疾走感。自分は石原さん側の2列目あたりで観ていたんだけれど、音のバランスが完璧だと思った。2013年のライジングサンで観たときはスピーカーの目の前だったため、爆音のファズでかなり耳にダメージを負ったので。

 

   gakiamiの前に石原さんは横に設置した機材(Macbookとパッドのようなものがあった)から謎の音声を流し、客をポカンとさせてから曲に入った。流石にお経ではなかった。俺のファズは水陸両用モデル。

 

   shoegazerは2ndのなかでも64やlandryと並び大好きな曲だが、gleenlandの間奏と同じく高野メルドーがいい感じの浮遊感のあるギターを弾いていて見事にアップデートされていた。高野メルドーはインターネット狂なのでこの文章を読んでくれるかなとちょっと期待している。

 

   途中、石原さんが我々は山形でのライブは初めてだが、山形の事は愛読している本上まなみさんのエッセイでよく知っている、という旨のMCをしてウケていた。ちなみに僕は翌日ブックオフ本上まなみほんじょの鉛筆日和。」を108円で購入し、もれなくファンになった。かわいい文章だ。

 

   T.D.P.P、相変わらず壮絶な曲だ。ライブでよくやるなと毎度思う。ずっと赤い照明なのがよかった。「ピザでも食ってろ豚野郎‼︎」感が炸裂してた。伝われ。

 

   3rdのubikからrock'n rollとelephant youをやってくれたのも嬉しかった。というか2ndから新譜までのライブ曲を包括していて最高のセットリストだった。4人体制になってもそれまでの既存曲では石原さんの弾いているパートは特に変わらず、バンドの土台にメルドーのギターが一本上乗せされたという感じだ。

 

   hypercubはやってくれると思っていたが案の定素晴らしかった。轟音ファズのあまりの美しさに恍惚とした。ひとつのコードをまさに「64分くらいの感じで」ひたすら弾き倒す間奏、男らしさと潔さがロックンロール感あった。ラストにliquid rainbowで本編終了、掃けてすぐにアンコール、E.O.Wで一番の盛り上がりを見せた。延々と引き延ばされるアウトロの中、天井から吊るされた石原さんのストラトからノイズを発したままこの日何度目かわからないメンバー紹介、最後テープエコーがブツリと落とされて終わった。ロックバンドならこうありたい、こうあってほしいという願望全てを叶えるような立ち姿のバンドだと思う。もしかしたら逆で、こんなかっこいいバンドのことをロックバンドと呼ぶのかもしれない。いずれにせよバンドのロマンの全てを体現したライブであった。

 

   ツアーをもう一周まわりたいくらいだとも話していた。頼むから新潟に来てくれ。

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手帳が好き

   手帳が好きだ。大学1年の頃から毎年買ってそこそこ活用している。手帳を選ぶ作業も好き。4月始まり派なので年度末にはだいたい本屋をうろついて手帳を物色している。一年に一冊しか買えないのがもどかしいがそれもまた良い。いま使っているのはかなりシンプルな紺の革の手帳だ。気に入っている。昨年度は毎日3行程度の日記を書くことができるものを選んだんだけれど、三日坊主を発動し大して書かなかったので薄いものにした。

   一時期はスマホにスケジュールのアプリでもいれてそれに一元化しようか、とも考えたけれど、やはりアナログの良さに気付き、結局現在に至る。就活中とかにつくづく思ったけど、スマホに掛かってきた電話の内容をメモしようとしたときに当然ながらスマホにメモできない。仕方なく手近な紙に書き散らし、それをいちいち入力するというのは面倒極まりない。そんな実用上の理由以外にも、手書きだからこそやっぱいいなあとなる瞬間が時々ある。11月のページを開くと、祝日が2つあることが一瞬で認識できて喜びが大きい。iPhoneのカレンダーだといまひとつここ祝日だ!感を味わえない。あと鉛筆で直感的に予定を書き込めるのが良い。3日間の出張なら「東京出張6/6→6/8」と3コマ横断して矢印を引けば分かりやすい。イベントの日は丸印、ライブの日は二重丸をつける。

 

   過去の手帳を読み返す作業も好きだ。特に大学1年の頃の手帳は読みごたえがある。何を思って参加したのかわからないイベントや特別講義、今じゃ縁が切れてしまった当時の知人との飲み会、などなど。飲み会が多すぎる。とんでもない体力と無鉄砲さが感じられて当時の自分の若さに参る。ひたすら遊び呆けていた大学1年、地獄みたいな恋愛と様々な不安からかなり精神の浮き沈みが激しかった2年、バンドから距離を置いて孤独に公務員試験の勉強に打ち込んだ3年、バンドと旅行で生き甲斐を取り戻しつつも常に寂しかった4年、と大学生活が思い出される。これら4冊の手帳は思い出をリマインドさせる強力すぎるトリガーであるため、タイムカプセルにして10年くらい寝かせたい気もする。でも今だに押し入れの手前に置いてあり、半年に一度、衣替えの度に見つけては読んで身悶えている。

三部作について思うこと

   僕の中のオールタイム・ベスト映画は12歳の頃から「BACK TO THE FUTURE」である。監督ロバート・ゼメキスはこの傑作の続編を絶対に作らないと決め、また他人に勝手にリメイクされないようあらゆる権利を買い占めているという。素晴らしいと思う。この傑作に付け加えるものなど何もない。もし中途半端な期待を持たせられ、ゼメキスの寿命やマーティ役のマイケル・J・フォックスの病気の具合を心配しつつpart4を待ち続ける人生なんてそんなのは嫌だ。まあそもそもpart2、part3と制作されたのも1のエンドクレジットが発端で続編を作ることになった、ってことだけど、それにしても前作の伏線をしっかり拾っていることが凄い。過去、未来、そして過去と時をかけるロマン、気持ちのいい伏線回収、破茶滅茶なマーティとナイスキャラのドク、敵役のビフ、世の中の少年たちの永遠の憧れデロリアンDMC-12など魅力に溢れた映画だ。

   しかしこの映画の本質はpart3のラスト、現代へ帰るドクの台詞に尽きると思う。SF映画史に残る最高のメッセージだと思う。

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   SF映画には他にもトリロジーで完結したものがいくつかある。パッと思い付くもので「マトリックス」「ロードオブザリング」あたりか。スターウォーズシリーズは3部作が3つでサーガ、みたいな呼ばれ方になりつつある。

 

   恩田陸がエッセイ「小説以外」の中で言及しているところで、小説「ゲド戦記」がある。原作は3部で完結したと思われたが、3巻の18年後に4巻が出る。自分は物書きではないのでわからないが、小説家からすると自分で生み出した物語が終わった、と区切りを付けるのは難しいようだ。

   ファンの側としては好きな作品の続編が始まる、ということは嬉しい限りであると同時に、自分中で作られたイメージが崩されるのでは、と不安に思ってしまうところがあると思う。それでも期待し、公開日に映画館へ足を運んではあれはよかった、あれはクソだ、とやんややんやと語り合っている。一概には言えないが、批判的な人もどこか楽しそうにしているように思える。

 

  何が言いたいかよくわからない文章になったけど、蛇足にならない続編なら許す、しかしそれは続編が作られ、それを観ないことには判断がつかないところだし、好きな作品なら必ず観る、でも続編が作られないことが約束されているからこそある美しさもある、ということ。なんだそりゃ、って感じだがこれが言いたかった。

「金字塔」から20年

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   今日で中村一義の1stデビューアルバム「金字塔」の発売から20年が経つらしい。発売日は1997年6月18日。「97’の世代」では一番影が薄い感じもあるが、相変わらず全国ツアーやフェスへの出演、新譜の発表などいいペースで活動していて嬉しい。ライブはなかなか観に行けてないんだけれど。「最高宝」は多分買うと思う。

 

   こうしてこのアルバムにちなんだ名前のブログまでやっている訳だし、この機会に金字塔の全曲レビューを書こうと思う。思い返せば自分がまだ高校生だった頃にたまたま聴いた「犬と猫」でハマったのが最初だった。YouTubeで2002年武道館ライブの映像をひたすら観て、アルバムを一通り借りて受験期にひたすら聴いていた。受験期に一番聴いたのはRadioheadの「OKコンピューター」だと思うけど(厨二病くさい)、同じくらい「金字塔」と「太陽」も聴いた。確かセンター試験を受けにいく朝もウォークマンで聴いて行った。こう言うのはなんだけれど、中村一義の歌詞は聴き取れない部分が多いため(いい意味で。楽器の一つと認識してる)、洋楽と同じで勉強しながらでもいくらでも聴けた。大学1年の冬には2012年の15周年記念武道館ライブへ行き、それが中村一義を初めて観たライブだった。これは前のブログに書いた気がする。アルバム「ALL」あたりまでのナカカズと100sは本当に思い入れが強すぎて全てにレビューを書きたいくらいだ。そう言ってどうせ書かないんだけれど。とりあえずこのアルバムについて。

 

 

1.始まりとは

始まりからナカカズ感の炸裂である。

さん、にい、いち、とカウント(声が近い)、「全てに溢れ、何かが無くて…」とアコギのコードが鳴っている中、ラジカセ越しのような声で謎めいた語り。なんとなく朝を想起させる音。確かに始まりを予感させる。

歌詞カードに歌詞は無い、と思いきや表紙をめくってすぐ、曲リストの目次ページより前にある。「曲がりくねる直線にある点の上でね、走る、」の「走るっ!」の発音が好き。導入曲、といえばこの曲が浮かぶくらい刷り込まれている。

 

2.犬と猫

大名曲。どう?という問いかけは何に向けてるんだろうか。そして「奴ら」とは。「街を背に僕は行く」「僕は僕。もう、最高潮!落とせ、あんなもんは…ねぇ。」「状況が裂いた部屋に、僕は眠る…。みんな、どう?」これぞ、中村一義、と言いたくなる歌詞。癖が強すぎる。ナカカズの歌詞の魅力は、メッセージ性の強さにあると思う。普通に歌詞だけ読んだら意味を理解するのは難しい。僕もさっぱりわからない。しかし曲として聴いた時、ふとした瞬間に「こういう感じなのかな」というイメージがパッと頭に浮かぶことがある。そのイメージがたまらなく愛おしくて、聴いてると本当に多幸感がすごい。「僕として僕は行く。僕等問題ないんだろうな。」というフレーズの強い意思と肯定感。あと終盤の「ブルースに殺されちゃうんだ。」が最高に気持ちいい。

当時はダイドーのコーヒーのCMソングだったらしい。なかなか想像がつかない。100sの車のCMは見たことあるけど。

 

3.街の灯

アコギ曲。ほぼ弾き語りの穏やかで暖かい曲。「外へ出て行きましょう。」の部分の声を張るところが好き。特に盛り上がるアレンジもなく、淡々とした曲調でナカカズの高音がやたら映える。

 

4.天才とは

 「膨大な数の人みんなが天才であり、創業者なんで、「今、全てが溢れちゃって」なんて言うなって。偶然は巡る!」

意味はさっぱりわからない。自分を否定した?さっぱりだ。「ウッソー⁉︎イヤ?そうなら…いいなぁ。」どんな歌詞だよ。どこまでも表現で、どこまでも自由だ。

ちょっとバタついたドラムがいい感じの宅録感で好き。

 

5.瞬間で

20秒の曲。かわいい。

 

6.魔法を信じ続けるかい?

 名曲。100sの曲に続編(?)「魔法を信じ続けているかい?」がある。素直に歌詞が好きだ。

 

7.どこにいる

 部屋、近道、街…とシーンが変わっていき、その場所で撮ったと思われる様々な音が流れる。土手は江戸川沿いの何処かだろうか。始まる前の「スーッ」は煙草の煙を吹き出す時の音かも。5曲目「瞬間で」もそうだけれど、こういうアルバムに入れちゃうのは野暮なような、謎の箸休め的な曲があるからこその『金字塔』の独特な雰囲気が現れているように思える。テープを再生するカチッという音や土手沿いを散歩する足音が入ってる、アナログ感なのかなんかよくわかんないこの感じ。名曲が10曲ビシッと入ったシングル集のようなアルバムではなく、趣味と生活の延長線上でふと撮っちゃった曲も入った14曲入りの方が面白いし聴きたい。

 

8.ここにいる

2012年の武道館で、(記憶が正しければ)ゲストのくるりがカバーした曲。名曲。

 

9.まる・さんかく・しかく

 オープニング感のある華々しいイントロ。「まーるさんかくしかーくー…」とほのぼのとしたNHK教育で流れる明るいナンバー。ほっこりする。やたらスライドするベースが良い。

 

10.天才たち

30秒の箸休め的なトラック。英語の会話とか。なんのテープから持ってきたんだろうか。

 

11.いっせーのせっ!

なんとなく、中村一義っぽさが一番表れている気がする曲だ。

 

12.謎

個人的にかなりお気に入りな曲。永遠なるものを除けば一番かも。イントロが素晴らしい。

「夢中な時ほど人のことは考えず…られず…進む。…。

  まぁ歩いて、気合抜いて、歩いて、休み入れて、歩き  続ければ、

  いつかは会える。」いい歌詞。

最後、「この詞の最初に戻る。」時々メタ的な視点が出てくるのが気になる。

 

13.いつか

 なんとなく2nd「太陽」に収録されててもおかしくない、ほんわかした印象の曲。

「「手に入れた?その人生の地図」。
そんなもんは、飛んでっちゃったよ‼︎」

 

14.永遠なるもの

世紀の大名曲。スマパンの「Today」、スーパーカーの「sunday people」と並んで自分のテーマソングにしている、大切な曲。

 静かな弾き語りの導入からの一気に来るサビ。「あぁ、全てが人並みに、上手く行きますように…。」

突き抜けるサビと祈るような歌詞。思い入れが強すぎてちょっと文章に出来ない。中村一義が22歳でこのアルバムを出すまでの人生がこの一曲に詰まっているようにすら思える。生まれた境遇、子供の頃の日々、そして状況が裂いた部屋で過ごした膨大な時間、全てを昇華して讃美歌として歌う。言葉に還元できない多幸感。この曲と、この曲のPVが彼の人生のこの時点での集大成な感がある。言い過ぎか。何度救われたかわからない大好きな曲。


中村一義 - 「永遠なるもの」

  

15.犬と猫 再び

 12分以上あるトラック。10分過ぎからゆるいスタジオの会話が始まる。会話の感じからアコギを弾いてるのは中村一義ではない模様。「冬の真っ最中に暑い日もある。夏の真っ最中に寒い日もある。気の持ちようで、人は山も動かせんのかなぁ。」

 

16.(シークレットトラック)

10分強のトラック。最後に20秒ほどの効果音でアルバムが締まる。72分。スーパーカー「スリーアウトチェンジ」と同じく、このアルバムはCDのフルタイムで収録されていることになる。

 

おまけ「最果てにて」


〝最果てにて〟 中村一義

隠れた大名曲。何故入れなかったんだ…。

 

この文章を書くために2週分ほど通して聞き返しながら佐内正史の写真による歌詞カードを読んでいたわけだけれど、いろいろな学生時代の思い出補正もあってかすっかり感傷的になってしまった。聴き込んだアルバムだけに、付随する思い出の数も多く、それなりに思い返すことがたくさんある。

アナログ盤も欲しいので、見つけたら買おうと思う。