状況が裂いた部屋

音楽と映画と日常について

生きた心地

   一週間の東京出張を終えて、新潟へ帰る上越新幹線の自由席でこの文章を書いている。



   楽しかった学生生活から一変、地獄のような忙しさの社会人生活で心が弱り、溜め息と独り言が止まらなくなる見るからに酷い状態(無意識なあたりがヤバい)に陥り、危うく根を上げる寸前まで追い込まれていたのが先週までのことだ。今回の出張があって本当に良かった。出張といっても東京の高尾でひたすらのんびりした研修を受けていただけ。夜は18時からずっと自由時間だったので読書したり、同世代の研修生(全国の各県から1人ずつ来ていた)と八王子へ適当に飲みに繰り出したりして楽しんだ。他県で同じ業務をやっている人たちは皆さん定時で帰っているらしい、信じられないことに。人が足りているのか、はたまた恐ろしく仕事が出来るかのどちらかだと思う。私残業なんでまだ経験してないですよ〜なんてのたまっている新卒の人々、つくづく羨ましいしそうなりたい。とにかくこの研修中は久々にじっくり本を読んだり考え事をしたりする時間が取れて、良い休暇になった。

   その考え事の中身についてを以下に書くつもりだったけど、ここまで書いておいてあまりモチベーションが無いために面倒になってしまった。そう、物事へのモチベーションについても様々に考えていた。やりたいことはたくさんあるのに、その1割も消化出来ていない自分に常に苛立っている。やりたいことや好きなこと、楽しみなことは忘れないようにiPhoneのメモや手帳にリストに書き残しているんだけれど、膨大なリストは殆どが手付かずで残されている。大学3年からのやりたいことの積み残し。楽しみが尽きないのは良いことだが、それに押し潰されそうな今の状況は若干の地獄だ。かといって隙間の時間を見つけて脅迫観念にとらわれるかのごとく必死でリストを消化するのも違うよな、と思う。
    職場の先輩に聞いた話だけれど、昔うちの課でもち職人になりたくて仕事を辞めた人がいたらしい。もち職人、ってどんな仕事なのか、もち米を生産するところからなのかただ餅つきが上手い人になりたいのかよくわからないし、とりあえず「もち職人」という響きなんかいいな…と思い時々思い出して笑う。他に、小説家になりたくて仕事を辞めた人もいたと聞く。やっぱりどうしても自分がやりたいことに専念したい、と仕事と折り合いを付けられないと判断して辞めていった先人がいるらしい。自分のやりたいことは趣味のレベルなのでこの人たちと並べるのは憚られるが、それでもいざという時は辞められる、と知っているだけで気は楽になるものだ。
     しかし「もち職人」めっちゃ面白いな… 部長に退職届出す時も「もち職人を目指す為に」とか書いたのかな… そこは一身上の都合なのかな。ちょっと会ってみたい。