状況が裂いた部屋

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ミュージックビデオの話


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初めてバンドのMVを作った。良い街だからいつか撮りたいな、と思っていた松本という街をテーマに映像を作れたので嬉しい。


映像は2021年10月16日にひとりで撮った。夜に予定があったので、昼過ぎに松本に到着してから3時間ほど街を歩いて、ひたすら撮った。OSMO mobile2にiPhoneを接続して、カメラには画角が広がる外付けレンズを付けて撮ったが、付け忘れて比率が微妙に小さくなってしまったカットもある。撮りながら徘徊してたらユーチューバーと思われて恥ずかしかった。晴れの日で、陽差しがちょうどいい具合だったのは運が良かったと思う。なんとなく撮影したい場所に目星をつけてはいたけれど、絵コンテなどは書いてなかったので、とりあえず片っ端から撮る、歌詞の一節ごとに当てはめられるよう10秒くらいずつ撮ることを意識した。

松本の街で好きなのは、山に囲まれていて気候が穏やかなところ、城があるところ、川が多いところ、街並みが美しいところ、地方都市の規模感としてちょうどいいところなどだ。特に、商業地と繁華街がぎゅっとコンパクトなのに、遠くにアルプスの山が見えるおかげか通りに奥行きを感じるのが良い。快晴の日が多くて空が高いのも雪国の人間からしたら羨ましい。縄手通り周辺から松本城あたりにかけての一帯が特に気に入っている。毎回泊まる「東屋」というゲストハウスが縄手通りの端の方にあるので、このMVの大半はそのあたりで撮った。

ちなみに全部松本市内で撮った雰囲気を出しているが数カットは新潟市。松本に新幹線は通っていないのに鉄道高架の下を潜ってるのでバレる。あとサビ前にアップで映る猫とか。風景だけだと抑揚がつけ辛く、4分もたせるのが難しい。今回は街の風景をテーマにしたけど、やっぱりいずれは撮る対象として人を映してみたい。

 

 

以下、参考にした元ネタのMVの話。


The world will tear us apart『September song』


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2019年頃よく聞いていた。かなり心が弱っていた時期なんだけど、この曲にはいつも励まされた。colormalのイエナガ氏とレーベルオーナーの前田氏の2人が中華食ったり煙草吸ったり琵琶湖行ったりする。なんとなくのストーリーがあるのが良い。

自分が関西へ旅行に行って、琵琶湖に沿って走る滋賀県道2号線をドライブした時のことを思い出す。このMVがあったから、映像に歌詞を入れようと思った。サビの歌詞が良い。「余計なことも考えて/未来に期待をし続けよう/誰にもわかってもらえなくたっていい」

 

 

みなとまち『夕闇通り』


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曲も映像も透明感がある。なんというか、隙がある感じ、良い意味でアマチュア感がある。アイデアが詰まっている。月の陰りとかフェンスの影とか、細かいカット割りの部分が上手いと思う。

 

 

EVISBEATS feat.田我流『ゆれる』


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一時期毎日聴いてた。本当に名曲。たくさんの人の人生のテーマソングになるような曲だ。軽やかなスルメ曲なのにリリックがずっと頭に残る。映像も良い。生活してる、って感じがする。曲に対して一番理想的な映像だと思う。

 

 

アナログフィッシュ『No Rain(No Rainbow)』


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街の撮り方はこれが理想で、ずっと頭にあった。

自分は高校生の頃『ROCK IS HARMONY』をよく聴いていたけど、それ以降全く聴いてなかった。りんご音楽祭でライブを観たらめちゃくちゃ良くて、それから10年ぶりくらいに聴き直したら全アルバム良かった。オウガユーアスホールとかアナログフィッシュとか、長野はかっこいいバンドが多い。


長野県、特に松本と諏訪あたりは何度行っても楽しい思い出ばかりできるので、すっかり気に入ってしまった。映像の素材は山ほど残っているので、もう一作くらいこの街の風景で映像作品を作りたい。