状況が裂いた部屋

旅行と読書と生活

四国旅行記①

 

寝台特急で四国を訪れた2泊4日の記録。

行き先は高松、小豆島、神戸。

 

○ 1日目

f:id:ngcmw93:20220422183959j:image仕事終わり、上越新幹線に飛び乗る。20時過ぎに東京駅23番線ホームへ到着。新幹線で飲むビールはなぜこうも美味いんだろうか。頭の中で旅程を確かめながら東京駅を歩き回る。本屋や土産物屋で時間を潰す。

 

f:id:ngcmw93:20220421181015j:image21:30頃、寝台特急サンライズ瀬戸」がホームに入線。先頭まで行って列車の顔を見た。特急顔だった。

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f:id:ngcmw93:20220421181335j:imageとりあえず無事に乗れたので安心。自分はノビノビ座席を確保したので5号車。意外と空いていて車両に5人しかいない。軽く車内を探検する。カード制のシャワー室や自販機がある。荷物を置き、3号車のラウンジに座って外を眺めた。乗務員が切符を切っていく。21:50発車。

車窓から富士屋の広告ネオンが見えて、映画のロストイントランスレーションみたいだ、と思う。もしくは中村一義キャノンボール』や、マニックスの『Motorcycle Emptiness』のPV。90〜2000年代初頭の東京の感じがツボなのだ。雑然としていて、ひたすらに人が多くて、賑やかなのになんだかくすんで見える街並みが。streamable.com目の前を東海道新幹線が並走し、すぐに追い抜いていった。なかなかいい感じだ。ハニーチーズクリームドッグ(ハチミツ味)を食べつつドトールのふんわりラテを飲むという激甘な間食をとる。近くの席で外国人の集団がシャンパンで乾杯していた。

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f:id:ngcmw93:20220422190039j:imageノビノビ座席は畳1畳半くらいのスペースだ。狭いがなんとか足を伸ばせる。枕元にコンセントがあるかと思ったら無かった。照明と読書灯はあるのに。このため2日目はスマホの充電が残り25%という危機的状況から始まる。

f:id:ngcmw93:20220425163713j:imageノビノビ座席は一番安い席で、他に様々な個室がある。これは一人もしくは二人で利用できる部屋。跳ね上げ式のベッドは乗り心地はわからないが少し怖そう。「MAXとき」みたいに上下に廊下のある二階建ての車両もあった。

23時の車内放送の後、廊下側の照明が少し暗くなる。窓のスライドを下ろすとちょうどよい暗さになった。しばらく眠る。

ふと目を覚ます。午前3時20分。いまどこに居るんだろう。グーグルマップを起動したら米原だった。琵琶湖が見えるかもしれない。窓の外をしばらく眺めたが、時々通り過ぎる駅のホームしか明かりはない。知らない場所にいる心細さが、なんともいえず良い。気付いたら車内は混んでいて両側のスペースにも人が寝ていた。途中の駅で乗り込んだらしい。

 


○  2日目

6時頃、岡山駅着の予告放送が流れた。ここで列車の切り離し作業がある。1〜7号車が高松行きのサンライズ瀬戸で、8〜14号車がサンライズ出雲


岡山の次の児島駅JR四国の乗務員に交代しました、と放送が入る。

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f:id:ngcmw93:20220421181813j:image続けて瀬戸大橋の説明。6つの橋の総延長は13.1キロ。サンライズ瀬戸は7分間かけて渡るらしい。曇り空だったが、通り過ぎる瀬戸内海の島々が見えていい感じだ。

 

f:id:ngcmw93:20220421181901j:image7:26、高松駅に到着。四国に初上陸した。小雨が降っている。

向かいのホームには松山行きの「特急いしづき」が停車していた。エスカレーターで全員右側に立っていて、ああ西日本だ、と実感する。とりあえず体勢を整えるためにスタバに入り充電する。ラジオ体操をする建設作業員や、ホームを掃き掃除する駅員をボーっと眺めた。いい時間だ。

 

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f:id:ngcmw93:20220425164328j:image天気予報では9時以降は降らない予報。「ことでん」に乗り琴電琴平へ向かう。高松築港駅高松城跡の真横にあり、石垣に沿って車両が入ってくるのが面白い。

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f:id:ngcmw93:20220422191105j:image琴電はマスコットキャラの「ことちゃん」がかわいい。琴電の駅はもちろん、街中いたるところにいた。表情豊かでいろんなデザインがある。

 

1時間ほど琴電に乗り、終点の琴電琴平駅へ。ここから徒歩で金刀比羅宮を目指す。修学旅行生の大群に巻き込まれる。かなり急な階段を数百段登る。中学生がくたびれてるくらいなので、大人たちは時々ある茶屋やベンチで休み休み登らなくてはならない。軽い登山だ。

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f:id:ngcmw93:20220425165555j:image途中、優しそうな白馬が二頭いた。月琴号とはかっこいい名だ。馬小屋の隣には謎のプロペラが奉納されてる。

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f:id:ngcmw93:20220425165806j:imageなんとか本殿に辿り着き、お参りをしてすぐ下山。濃い霧が出ている。

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f:id:ngcmw93:20220425170047j:image土産物屋街を歩く。陸軍中野学校は知ってたが中野うどん学校は知らなかった。しかもA館B館の2校ある。その場で自分でうどんを打って食べれるらしい。近くの売店で和三盆ソフトを食べた。すごくインスタ映えなやつが出てきて困る。美味かった。付近にかなり怪しい雰囲気の喫茶店があった。この照明で営業してるのだろうか。

 

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f:id:ngcmw93:20220424151432j:image琴電に乗り移動。さぬきうどん上原屋本店で昼飯を食べる。ついに初の本番うどん。もう、感動する美味さだった。コシが強い。高野豆腐揚げが美味しすぎて声が出そうになった。凄い量の出汁が染みてる。

 

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f:id:ngcmw93:20220424151645j:image栗林(りつりん)公園を見学する。広大な庭園で、軽く見て回るのに1時間かかった。

公園の一角に香川うどんの解説がある。平成10年の調査で、香川県民が一年間に食べるうどんの量は男性310玉とある。生産量・消費量ともにずば抜けた一位らしい。当たり前のように毎日うどんを食べるとは。しかしこれだけ美味ければ主食でもいいかも。

また琴電に乗っていたら、瓦町駅くるりの「コトコトことでん」のメロディーが流れた。2018年から発車のチャイムとして使われてるらしい。確か名曲「赤い電車」もどこかの駅で使われてたはず。電車おたくバンドだ。

 

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f:id:ngcmw93:20220424151918j:image宿にチェックインしてから街を散策する。この日見つけた良い看板と像。なんかヤドンのポストもあった。商店街の外れの方に、高松城の外堀跡の旧跡があった。現在残っている城跡から数キロは離れており、その広大さが伺える。


夕飯を決めてなかったので適当なラーメン屋に入ったらまさかの二郎系だった。訳もわからずライスも付けて完食した。肉と脂の暴力。なぜ香川まで来て二郎を食ったのか謎。軽くダメージを受け、すぐ寝た。