状況が裂いた部屋

旅行と読書と生活

人間の駱駝

   慣れとは怖いもので、退勤が21時を過ぎるのも特になんとも思わなくなってしまった。流石にお腹すいたな、くらい。家に辿り着くのが22時過ぎ、夕飯を食べ風呂に入るともう23時で少し本を読もうと思って手に取るともう気絶して朝6時15分の目覚ましが鳴る。さっき食べたばかりのような気がするご飯を食べ、バスに乗り出勤する、そんな繰り返しで感情が失われていく感じがすごい。
 
   仕事が中心、どころか他に何もしていない。自分の為に使える時間は常に1時間も無い。こんな感じで毎日やり過ごしていればそりゃすぐに歳を取ってしまうよなと思う。なにかしなきゃ、このままなんとなく生きて年を重ねるだけではいけない、なにかしなければ、という焦りがある。でもこんな余裕のない毎日にそんな暇は無いし、お金も無いし…などとぬるっと過ごしてるうちにその焦りも消えて、結局なんの面白味もない人間に成り下がるんだろうなと半ば諦めの感もある。なにかきっかけがあれば… いや、多分もう手遅れなのかもしれない。去年の就職活動を通じて一番身に染みて学んだのは自分に期待するのは疲れるということだ。早くこの毎日から抜け出したい。
 
 
 
  「人間の駱駝」はフォークソングの曲名だ。宮本輝の小説「青が散る」の中でガリバーと呼ばれるゴツい外見の男が歌う、「生きていたいだけの人間の駱駝」と繰り返すもの悲しい雰囲気の曲である。小説の方は大学一年の頃読んでから気に入ってしまい何度も読んだが、80年代にテレビドラマ化されており、大塚ガリバーなる登場人物が歌う「人間の駱駝」が挿入歌として使われているとは知らなかった(というかこの曲が実在することも後から知った)。しかも調べると作詞は宮本輝秋元康、作曲は長渕剛とある。自分無知過ぎるなと思う。聞いてみるとまあそうなるよね…って程度の感想。時代感と長渕剛っぽさを感じる。wikiみると大塚ガリバーはこの後消息不明と書いてある。大丈夫なのか。
 
青が散る」のよいところは登場人物たちの行動があまり報われずに、ひたすら悶々とする描写が多いところだと思う。突き抜けない青春小説。なにかひとつ劇的な事件が起こるわけでもなく(主人公はそれなりに騒動に巻き込まれて危険な目にも会うが)、情熱を注いだテニスではインカレに出場するがその過程はサラッと描かれてるだけだし、ヒロインとの恋愛は結局成就せず、最後に主人公は「この4年間は自分にとって、けったいな時代だったなあ」と言い残して卒業する。
 
一番心に残っているエピソードは老人のテニスプレイヤーの話だ。テニス部に後から入部してきたいけ好かない男に誘われ、主人公の椎名は近所のテニスクラブに通うある老人のプレーを見学しに行く。その人物は界隈では有名な人物で、独学でテニスを学び30年かけて上下左右にボールに回転をかけるスタイルを編み出していた。その姿は「まるで亡霊をひたすら切り捨てる古武士のよう」と例えられる。テニス部員の裕子(小説のサブヒロイン。一番好きなキャラクターなのにドラマに登場しないらしい)は彼を「悲しい」と形容する。
   結局主人公の燎平はヒロインの夏子と結ばれず、大学生活の全てを捧げたテニスで夢だったインカレには出場するものの、優勝候補に1ゲームも取れずに負ける。精神病の安斎は突然自殺する。救いがない物語のようにも思えるけれど、語られるエピソードのひとつひとつが終わるたびに燎平が心の中でひとりで呟く想いが、ふとした時に思い出される。何故かこころに残る自分にとって大切な小説だ。
   
    ここ最近読み返したわけでもないのに、寂しく、暗く、つらいこの小説のことと、「人間の駱駝」というフレーズが頭から離れずに文章に書いた。

世渡り上手

 小学校の卒業文集に「世渡り上手」というタイトルの作文を書いた友達がいた。内容もなかなかにぶっ飛んでいて、詳しい部分まで覚えていないがすごく人を食ったような文章でひねくれたことを書いていた気がする。まったくマセガキだな、と読んだ大人たちは苦笑いしたと思う。しかし素直で純粋だった当時の僕はこいつの作文は凄いぞ、なんか言ってる事かっこいいしきっと世の中の事よくわかってる頭の良い奴だったんだ!といった感想を持った。実際そいつは頭が良かったし、学級委員に常に推薦され、女の子からはモテて、男友達からはカッコイイと一目置かれていたような奴だった。そいつは地域の中学校に進まずひとりだけ付属中学校の試験を受けてそちらへ進学した。

 その後今に至るまで、一度もそいつと顔を合わせていない。同じ町内に住んでいるのに。高校受験に失敗して私立の滑り止めに進学したがいろいろあったらしく別の高校に編入したがうまく馴染めていなかったらしい事、大学受験も失敗したらしい事は友達伝いに噂で聞いた。成人式は顔を見せなかったし、これだけ近い距離に住んでいても僕の家族も一切姿を見ていないと言っているのはどういう事なんだろう、と頭の片隅でそいつのことは時々気になっていた。

   つい最近、また風の噂だが、そいつは今も実家に住んでいて塾の講師をしているらしい、と聞いた。元気にしていてなによりである。一度会って話したいなと思う。あいつがどんなことを考えてあれから生きてきたのかじっくり聞きたい。まあでも、世渡りはどうなのかはさておき、どうでもいい話で盛り上がりたい気もする。今どうしているんだろう。

様々なしがらみが面倒だって話

 2週間ほど前からGWの前半くらいまで、ひどい鬱でひたすら気持ちが沈んでいた。2度ほど同期や先輩と飲んだ日は少しだけ楽しくなれて明日からは切り替えてやるぞ、という気になるのだが翌朝にはまたどん底のような気分で仕事へ向かうのだった。

 この鬱の原因は何なのか。悩み事があるからなのだが、その悩みがそう解決できそうにないものなのでこんなに苦しんでいたのだった。それも幾つかあって、仕事のこと、家のこと、(職場以外の)人間関係のこと、将来のことなど挙げればきりがない。でもこれらはまだ棚上げにしておいてもいずれ時間が解決してくれたり、いざその時が来て決断しなければならない状況に追い込まれれば何とかできそうなのだった。一番の問題はこんなものではなくって、では一体何なのか...自分の頭の中ではなんとなく把握しているのに、うまくこの場に言語化することができないのだった。つらい。しかしひとつ言えることは、このとても内面的な問題だけは棚上げできない種類のもので、いまここで向き合わなければ一生引きずる系統のものだともいうことだ。それだけは確信できる。そろそろ早く決着を(というかたった一つの決心をここで宣言すればいいだけなのだが)つけて楽になりたい。

 体裁や人の目、過去やってきたこととの違いからの「キャラじゃないでしょ」みたいな余計な口出し、自尊心が傷つくことへの不安や恐怖...新しく何か物事を始める時につきもののあらゆる面倒なことを全部無視して、心の赴くままにやりたいことを強い気持ちでやる、そんな勇気が欲しい。なんだかんだ理由をつけて足踏みしている間にも時間は過ぎて、僕はどんどんと歳をとっていく訳で。計画はもう十分に立てた。余計なことを考えず、やりたいことをやりたいようにやろう。

 

 この決心を後押しするきっかけになった枡野浩一の短歌を載せておく

”君はその とても苦しい言いわけで 自分自身をだませるのかい?”

(漫画版「ショートソング」表紙カバー裏より 集英社,2007) 

まともな人間

救いが欲しい。無償の愛が欲しい。誰かにひたすらお前はよく頑張ってる、と褒められたい。当たり前の事を当たり前にやってるだけでは誰も褒めてくれない。でもミスすれば責められる。日々のタスクをこなしてるだけでも相当に凄いことだと思う。社会人みんなすごいし、みんな偉い。。毎日職場に行ってるだけでもみんな褒められるべきだ。誰か自分を認めてくれ、できれば可愛い女の子が。最近の自分の行動全てを肯定して貰いたい。本当に鬱な一週間だった。自分のポンコツ具合が嫌になる。これまでは順調だったのに昨日と一昨日は酷い有様だった。悪いことは立て続けに起こる。それでも褒められた仕事もあったんだけど。仕事が溜まって残業が続き、疲れで集中が切れ能率が下がって仕事が遅れ仕事が溜まる、最悪のスパイラルだ… それでも同期と喋ってる時はそこまで大変じゃないよ、などとさも仕事ができてるかのように振る舞うのほんと辞めたい。変にカッコつけたり強がってないで愚痴を言い合うべきだと思う。でも毎晩23時まで残り終バスで帰ってる奴の前で愚痴るのもアレだし、聞き上手でいたいという変な我慢から結局一方的に相談を聞く損な役回りになってしまっている。まあ飲み相手がいるだけマシなのかも。でも昨日は同期焼肉に行くはずが、自分だけがっつり残業してしまい行けなかった。悲しい。本当にキツかったのは水曜あたりだ。いっとき仕事が積み上がりすぎて心が折れそうになり、普通に泣きそうだった。そういう時は一回デスクから離れて、顔を洗ったりコーヒーを入れたりしてリセットする。昔新聞記者の人が飲みの席で言っていた、小人の話を思い出した。詳しく書かないけど。
ストレスで鬱になって何も考えられなくなると、あらゆることに関心が向かなくなって気分転換をしようにも取りかかれない。キャラとかポーズとかどうでもいいので、とにかく自分の一切を肯定してくれる人が必要だ。そんな人が向こうから来てくれることはそうそうないので、自分から行動して探さなきゃいけないんだけど。後輩に先輩はまともな人です、と言われたのを思い出す。どういう流れで言われたか忘れたが皮肉でなく肯定的な意味で言われたはず、だけど全く嬉しくなかった。まとも、って何だろう、そんなに大事なことには思えないし人間はみんなどっかでおかしい部分があるはずだし、僕だって隠してるだけでいつ「おかしな人」の部類のレッテルを貼られてしまうかわからない。いつまでまともでいられるのかなと暗い気持ちで6:10にタイマーをセットし、ブログの更新ボタンを押し、寝る

白背景のPV


初恋の嵐/Untitled

 


Oasis - Whatever

 


andymori "革命"

 


LOSTAGE「BLUE」

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Fishmans - Weather Report

 

ただスタジオで演奏してるだけのRVが好き。

漫画BECKの中で、ジム・ウォルシュがBECKの『OUT OF THE HOLE』のPVを撮影するシーンがある。スタジオの一切の道具を片付け、カメラワークだけにこだわったシンプルなPVを撮る、というシーンにとても痺れた。白背景は人物だけがクローズアップされるので演者その人の魅力だけが残るんだろうな、そういうの美しいな、と思いながら読んだ。

   余談だけどハロルド作石の漫画は元ネタを辿るのが楽しいが、ジムのモデルは映画監督のジム・ジャームッシュという人らしい。今度作品を借りてこようと思う

 

どこまで脈絡のない文章を書けるか

 今フィッシュマンズの「いかれたBaby / 感謝 (驚) / Weather Report」というトリプルA面シングルを聴いている。これはライブ盤だけど、演奏上手すぎて普通にCD音源かと思う。それではライブ盤の意味がないのでは、ってくらい。アレンジはちゃんとライブ盤だ。特にいかれたBabyは普通のシングルバージョンに聞こえる。アウトロのやたら引っ張るドラムが最高。感謝(驚)はだいぶライブっぽい。普通にMCしてるし。Weather Reportは学園祭でフィッシュマンズのコピーバンドでやったので思い出深い曲だ。あのライブはなかなか良い出来だったと思う。youtubeに本家の短いライブ動画が上がっていてそれも良い。TOKYO COOL CAMPだろうか、フェスのステージだ。HONZIという人がキーボードやヴァイオリンを弾いている、この人も亡くなったらしい。そんなこととは関係なしにこのライブ動画は残り続けて新しく感動する人がいる。作品を世に残すことは大切なことだ。CDも同じくそうで、NEO YANKEES HOLYDAYは永遠に名盤だ。

 今日は研修で半日つぶれてしまったので仕事があまり進まなかった。昼にいつも通り食堂へ行こうとしたら同期の集団に会い、どこへいくのと聞けば労働組合の説明に行くとタダで弁当がもらえるよーと言うのでついていった。会場に着くタイミングで、ちなみにこの説明会事前予約いるよ、と言われそりゃないぜ..となった。でも少しのぞいてみるか、と受付にいいか聞いてみたら何故か僕の名前で予約されており、資料と幕の内弁当もちゃんとあった。少し不思議だけどラッキー、と思いタダ飯にありついた。労働組合の説明の方はなかなか”それっぽい雰囲気”があってニヤニヤしてしまった。この僕が感じている組合独特の”雰囲気”というやつをうまく説明したいが難しい。共産主義、左派系組合、ソ連や中国の血塗られた歴史、労働争議安保闘争あさま山荘...など、もちろんこれらを一概にまとめてしまうのは間違っているがどうしてもそのあたりが連想される。なんというか、68年あたりから70年代前半までの「アカっぽい」あの感じの雰囲気に一時期ハマってしまって、さんざんドキュメンタリーや本を読んでいたことがある。NHKのドキュメンタリーはどれも見ていて楽しい。勉強した気になれるし。この時代が舞台の小説でも、村上龍の「69」や大江健三郎の「セヴンティーン」みたいな割とがっつり物語のテーマに絡んだものより、ノルウェイの森海辺のカフカみたいなさらりと背景として描写があるものが好みだ。そしてやはり、山崎豊子の「沈まぬ太陽」を読んでいると、労働組合として争議を起こし過ぎると会社に目をつけられてアフリカに左遷されたり閑職に追い込まれたりしないのかな、などとワクワ妄想してしまう... 話は戻って、壇上ではハチマキをしたおっさんが去年の賃上げ交渉は云々...と活動内容を威勢よく説明している。昼飯代を節約したいだけだった自分や、一緒に座っていた同期の男数人はもう飽きてしまい、弁当は食えたしキリがいいとこで抜けて戻ろうぜ、などとこそこそ話していた。しかしおっさんが、週末に○○病院のナースと合同で花見大会します、と言った途端全員が「は?参加するにきまってんだろ」みたいになってめちゃめちゃ笑ったし行くしかないだろと思った。冷静になって後でちゃんと断ったけど。

 

 仕事を終え、バスで帰宅しご飯を食べ風呂に入り着替えてほっとすると、大体21時半とかだ。毎朝6時起きなので12時には寝たい。すると2時間半ほどしか趣味や好きなことに時間を使えない。これは地味に堪える。仕事だけでなく、プライベートな時間でも優先順位をつけて取り組まないといけないなんて。学生に戻りたい、だなんて絶対に言わないけれど。初任給の使い道を考えながら散歩をする。

 

 研修中にあった健康診断で医者に脅され、タバコを止めてしまった。健康になってしまう... さらに仕事中は(今だけは一応)緊張感を持ってやってるので背筋を伸ばしてパソコンに向かっているので、猫背が治った気がする。実家暮らしなのでありがたいことにご飯はいくらでも出てくるので、これ以上痩せる心配もない。医者には痩せ過ぎ、とも言われたのでなるべく食べる。金麦を毎日飲むけど350ml一缶だけ。そして今年からマラソンに再挑戦するのでランニングも始めた。まだこの春2回しか走ってないけど。

 健康になるのは良いことなんだけど、大学生のころの昼夜逆転した退廃的で非生産的な日々もよかったななんて思ってしまう。なにがよいのか全然わからないしうまく言えないけれど、一晩中だらだらとニコニコ動画を見たり、インターフェースにヘッドフォンをつないで延々とベースを弾いたり、朝方まで漫画を読んだり突発的な飲み会に参加した帰りコンビニでコーヒーを買ってそのまま深夜徘徊したりするあの生活はどうしようもなく楽しかった。自炊は3,4年生になってからはほぼしなかったし、本当にカップラーメンとすき家の牛丼しか食べてなかった時期もあった。雪が積もってくるとひたすら誰にも会わず、ひたすらこたつに潜り、手の届く距離に本とPCとwillUをそろえて好きなだけ好きなことをして夜を明かすあの感じはたまらない。でも、例えば、あくまで例えばだけれど、あんなに時間を余らせていた時期に自堕落を決め込むのではなく、なにか、なんでもいいから、創作をする方向にエネルギーを注げたら、などと考えてしまう。

考えてしまう、なんて言ってるうちにやればいいのに。とも思う

社会の歯車

 本格的に働き出して2日が経った。忙しい。半端じゃない。学生の頃時々言って「あー俺いま忙しくてさぁ」の「忙しい」とは笑えるほどレベルが違う。まず僕が研修に行っていた先週一週間分の仕事が溜まっており、訳も分からないままそれに手を付けている。手を付けているだけで全然終わらない。隣のデスクの先輩が指導役として仕事を教えてくれるので、しつこいくらいに質問する。28歳で新婚らしい。割とおしゃべりな人なので話しかけやすくてありがたい。でも僕がやる全部の業務を把握している訳ではないので、結局マニュアルや研修で使ったテキスト、前任者が残していった引継書、ファイリングされている去年の業務の書類を読みながら仕事をする。それらを積み上げたデスクでパソコンを使い書類を手書きしハンコを押すのでとても散らかっている。入力したデータもあとから見て分かるようフォルダを作って保存しておかないと面倒なことになる。余裕が無さ過ぎてタスクが5つ以上溜まると発狂しそうになるが、それを一度堪え、コーヒーを淹れ、優先順位をつけてひとつひとつ消化していくと、意外と終わったりする。とりあえず今日は6時になんとかやるべき仕事を終え、7時過ぎに帰宅、ビールを美味しく飲めたので良かった。割とスマートに帰った日だったが、風呂に入ったりご飯を食べたりすると9時半になっており趣味にかけられる時間が2時間しかない。社会人生活は思うより厳しい。誰もが経験することとはいえ、過酷な新人時代をくぐり抜けて30年も社会で働いている親や身近な人、そして世の中全ての大人たちを素直に尊敬する。

  うちの部全体は5つの課で構成されており、昨日は上司に連れられて他4つの課をまわり、ひたすら挨拶をした。部長と少し会話したが良い方だと思った。挨拶に行った初対面で悪い印象になる人は少ないか。他の上司たちもひと言くらい話をするが、期待してるよー、とか頑張ってね、くらいなので顔を覚えておくくらいで精一杯だ。昨日はいきなり歓迎会だったのだけど、話が合う先輩が多くて嬉しかった。やはり県内出身の人ばかりなので地元を聞けば土地の話ができる。他にはおそらく3年後に僕も経験させられる僻地の地方勤務での話、同好会の話、趣味の話や子供の話など。20代後半くらいの割と歳の近い先輩数人に週末の個人的な飲み会に誘われたが、翌朝(今日)誘ってくれた人に挨拶したら嫁に月曜から飲み歩いてんなよ、って凄い怒られて…としょんぼりしながら言われ、流れることになってしまった。家庭を持つと大変だ。その人はなんと大学のサークルの先輩だった。昔のメインアンプはマーシャルではなくツインリバーブだったらしい。いまでもひっそりとあるVOXはその頃買ったものだそうだ。

  課長へ挨拶しにくる来客はとても多いが、たまに係長らしいおっさんにくっ付いて、あからさまに新採用の人も名刺を渡しているのが見受けられる。動きのぎこちなさとガチガチ具合ですぐわかる。僕のデスクは出入り口に割と近いので、その人が出るとき目が合ったので会釈したら、すごい礼儀正しく頭を下げられた。そりゃそうか。お互い頑張りましょう、と思った。