1.「ブラザーサン・シスタームーン」恩田陸
3.「ハーモニー」伊藤計劃
7.「GO」金城一紀
全冊それぞれに文章を書きたいんだけれど、ここには絶対書ききれないので時間を見つけて随時書きたい。恩田陸は「球形の季節」「六番目の小夜子」あたりの初期の青春モノ3部作と迷った。「蛇行する川のほとり」も捨てがたい。でも自分を「構成する」といったら高校時代に読んで、あらゆる小説の中で一番読み返してるこれかな、と選んだ。その意味で、どうしても中学、高校時代に読んだ青春モノが多くなる。ダンブラウンなら「天使と悪魔」の方が話としては好きかもしれないけど、最初に読んで面白さに衝撃を受けたのはやはりこれ。映画も良かったし。世界史が好きになるきっかけになったしこの本の影響で中世ヨーロッパ史について調べまくった。「青が散る」は読後一番胸にぐっときた小説だ。これについては大学生になる前に読んでしまったのはある意味間違いだったかも。その他の本も何度も読見返したものばかりだ。捻くれず、カッコつけずに選んだ結果の9冊。
僕が一番本を読んだのは中学生の頃だと思うけれど、そのきっかけになったのは浅田次郎の「王妃の館」だと思う。底抜けに面白くてあんなにゲラゲラ笑いながら読んだ本はあれが唯一だと思う。今読んでも小説ってこんなエンターテイメントできるのか、と感動する。所詮お金のない中学生なのでハードカバーなどもちろん買えず、(でも「ブラザーサン〜」は発売日に買った)親の本棚にある本を片っ端から読むことしかできなかった。この頃村上春樹も一通り読んだがいまいち分からず、後に「1Q84」が出た時ハマり、改めて全部読むことになった。叔父が置いていった「坂の上の雲」と「竜馬が行く」の影響もかなり大きく、大学の専攻は近現代史ゼミを選んた。あとは地元の図書館へ通った。9冊に挙げた青春小説はここで借りて読んだものが殆どだ。学校の図書館はあまり利用できなかった。バスケット部に所属していたのだけれど、本を読んでいると部活の友達に馬鹿にされる、という思い込みがあったので。その後高校は忙し過ぎて全く本から離れてしまい、暇な学生になってから少しずつ読みだして今に至る。
他に候補に入った本として、児童書という括りにされているけど「モモ」とか「ゲド戦記」とか「ナルニア国物語」とか、小学生の頃読んだファンタジーものがいくつかあった。大人になってから読む新書やらハウツー本やら自己啓発本の類いなんて物はどれだけ読んだところで、純粋だった子供の頃読んだ1冊のファンタジーにも敵わないと思う。あの頃の読書が一番楽しかったかもしれない。いまこの文章を売っていても、あの頃の1冊読むごとに自分の世界が広がっていく興奮が思い出される。そのうち「指輪物語」でも読み直してみようかなと思う。