2022年の個人的ベスト映画。本当に良い。
叔父と甥っ子の心の交流の話であり、大人から子供へ、そして子供から大人へ向ける視点の話だった。
ジャーナリストの仕事をするジョニーは、姉の子供、つまり甥っ子のジェシーをしばらく預かることになる。子供はまっすぐで、容赦ない。ジェシーは風変わりな9歳の男の子で、大人たちが直視しない本質を「どうして?」とストレートにぶつけてくる。なぜ離婚したのか。なぜ大人は仲良くできないのか。ジェシーが「親がいない子供のやつやっていい?」と聞いてくるシーンが好き。途中、大人が子供に全面的に「負ける」シーンがあるのが良かった。飛行機に乗るための移動中、全く言うことを聞かずトイレに閉じ籠るジェシーに、叔父のジョニーが完全にお手上げになる。逡巡の後に、開き直って飛行機は諦めてとことん付き合おう、と相手と同じ目線まで歩み寄ったことで、二人に信頼関係が築かれる。一切を放り投げる負けっぷりは大事だ。よく考えたら大人側が割と負ける(折れる)シーンはたくさんある。喋る歯ブラシを買うシーンとか。
「カモン」は来いよ、とかおいで、の意味だと思っていた。しかしこの字幕訳は「先へ」となっていてとても良かった。「未来は考えもしないようなことが起きる、だから先へ行かなきゃいけない、どんどん先へ、先へ先へ…」
全編モノクロの映画って久しぶりに観たけど、目に入る情報が限られるせいか台詞とストーリーに没入できてかなり良かった。あと、エンドロールの始まる一瞬、画面が青くなり「…D-マンに捧げる」と字幕が出る。一面の青の映画といえばデレク・ジャーマンの『BLUE』だ。やはりエイズで亡くなったのかな、と思って調べたらこれはデバンテという名の少女が街でただ座っていただけなのに銃で撃たれて亡くなったためらしい。ジェシー役を演じた男の子、ティモシー・シャラメに憧れて俳優になったらしくて色々凄い。A-24の系譜…。
公開は結構前だけど最近観た。面白すぎる。"ナチスが月から攻めてきた!?"というキャッチコピーで最高のバカ映画を期待して観たら期待を遥かに超えるふざけっぷりだった。第二次世界大戦から数十年経った現代、密かに月の裏側で存続していたナチスの一味が地球を征服しにやってくる。選挙のことしか頭にないアメリカ大統領は「戦争をすれば二期目も勝てる」と大喜びでナチを迎え撃ち、連合艦隊はナチと宇宙戦争を始める。最高だ。
(以下、字幕版における名言集)
「なるほど…君は月に行って改造されて、白人のホームレスになったが、元は黒人のモデルなんだな」「そうです」
「ドイツ野郎のケツに核をぶち込んでやります」
「宇宙平和条約は無視?みんなサインしたくせに!」
「巨大ちんぽ宇宙船に照準、撃ち方用意」
作中、ナチ勢は親切にも黒人を薬で白人にしてあげたり、ヒトラー式の演説を大統領に仕込んだりする。スターウォーズ、スタートレック、ブレードランナーと大ネタのパロディをやりたい放題やるんだけど、なんといっても一番笑ったのは『総統閣下はお怒りのようです』でお馴染みのあの演説シーンを完全パロディしたこと。とことん完璧にふざけ倒してる。かなりお下劣な内容なので製作陣が各方面から怒られないか心配だが、ここまでナンセンスだと誰もが呆れて叩かれない気もする。定期的にこういう映画を摂取するのは健康にいい。続編もアホだった。ジョブズ教がApple製品に祈りを捧げたり、ロシア製のいにしえのメカが活躍する。地球空洞説は本当だったらしい。
『ゴールデンカムイ』
あまりにも強い物語を摂取すると、感情がぶっ壊れて体が震えて動けなくなるのだと知った。本当に。何回でも心を揺さぶられる。特に第130話あたりからの終盤、感情のやり場に困って叫びたかった。物語の凄まじさに打ちのめされた。尾形……。
史実を物語に織り込むことで「本当にあったかもしれない」ストーリーとして説得力が増し深みが出てるのも良い。鯉登少尉の父、鯉登司令官が乗っている設定の駆逐艦の「雷」は実際に函館港沖で沈没している。連載終了後の野田サトル先生のインタビューを読んだ。人生を懸けて打ち込んで作ることでこんな傑作をものにして、それが完璧に終わらせられたら、どれほどの快感だろうか。
『マリッジトキシン』
いまジャンプ+で読める連載で1番面白い。かなり無茶苦茶な設定を勢いと面白さでサラッと読ませるのは天才の技だ。コマの端でサラッと描かれるような小ネタも楽しい。登場する敵キャラ全員が魅力的で、そこまで深く過去編をやることなくちょっとした絡みと戦闘シーンだけで応援したくなるキャラになる。恐ろしくテンポがいい。演出が上手すぎる。漫画ならでは、って手法だと思う。もしこれが小説だとしたら、文章で表現するのは野暮だし、もし映像でやろうとしたらごちゃごちゃすると思う。漫画の強みだ。
とがる『生きた証』
個人的ベストトラック。何度聴いても感動する名曲だ。自分のバンドで以前対バンしたことがある、とがるというバンド。正確にはソロプロジェクトらしい。今年の夏はひたすらこの曲が入った2ndを聴いた。
岩井俊二っぽさというか、淡い色彩のフィルターがかかった映像で「青春の終わり」を歌うMV、完璧じゃん…と思う。
österreich『遺体』
ベストMV。曲も映像も好きだ。全てが美しいカットだ。でもバチバチにキマってる構図ばかりではなくて、割と街で見かける、暮らしの中でふと目に留まるような良い風景、ってくらいの画で見ていて飽きない。高橋國光氏がスーパーバイザーとしてクレジットされてるけど、こういった何百ものカットを一本の作品に仕上げる時、監督はどうやってまとめているんだろうか。統一感があって丁寧な映像を見るたびに、作り手がカットを取捨選択して並べる制作風景に思いを馳せてしまう。
買ってよかったもの。今のアパートに引っ越してから半年が経つがいまだにテレビがない。引っ越した当初はそのうち買おうかな、と思っていたが、無くても全然平気、むしろ余計な情報が入らないから静かで良い。しかし映画はMacじゃなくてデカい画面で観たい。という訳でホームシアターを導入したらQOLが結構上がった。11月から週1本のペースで映画を観てる。一方、MVとZINEの制作で酷使した7年目のMacはついに壊れてしまった。文フリまではギリギリ持ってくれたことに感謝したい。ボーナスで買い替える予定。


今年観た映画の一覧。『C’mon C’mon』がぶっちぎりの一位、次いで『メランコリック』。これは2019年の映画だけれど。やっぱ殺し屋が出てくる映画が好き。ちょっとファブルっぽかった。
ラジオ
ここ3年くらいずっとハマっているけれど、今年は特によく聴いた。家事をする時や、散歩しながら、車を運転しながらずっと聴いてる。暮らしに欠かせないものになった。もはや習慣であり、生活の一部だ。パーソナリティのエピソードトークを何年にも渡って毎週聴いていると、その存在がとても近いものに感じられる。家族よりは遠いけど、時々会う友達よりは近い、独特な距離。毎日顔を合わせる職場の同僚とかが近いかもしれない。テレビプロデューサーでありオールナイトニッポン0の水曜日担当、佐久間宣行が言ってた「ラジオをやってると、日常の中であった失敗が、全部ラジオのトークゾーンのネタになる」という話が良い。生きていると本当に色々あるけれど、みんな笑い話にしたい。
映画『![アイアン・スカイ [DVD] アイアン・スカイ [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/51yAUu87wFL._SL500_.jpg)
目標は「会場に辿り着き、ブースを出す」「憧れの書き手に献本する」の2つだった。両方達成できて嬉しい。
5月に客として参加したときも思ったけど、文フリは本当に良いイベントだ。なんていうか、各々が好きなことを緩やかに肯定してもらえる場があることが嬉しい。
6時に起床、カーテンを開けて即朝日を浴びる。おそらくこの島のほぼ全ての宿から海が見えると思う。

朝の散歩に出かける。猫がたくさんいるゾーンがあった。目についたやつだけで6匹くらいいた。とびきり人懐こいやつがいて、撫でようとしゃがんだら膝に飛び乗ってきた。しばらく撫でたが、全然離れようとしないので膝から降ろしたら腕を思い切り引っ掻かれた。

猫がいるゾーンの近くに飛島火力
賽の河原を目指し、海辺を歩く。奇岩がたくさんある。何故か自転車を抱えて岩山から降りてきたおじさんがいて、挨拶すると「歩き、正解」と息も絶え絶えに言って面白かった。
西側に浮かぶ

港から30分くらい歩き、賽の河原に辿り着く。大きめの丸い石が積み上がっている。どんな意味があるかはよくわからない。近くにアマビエが掘られた白い石碑があった。最近作ったのだろう。



あとは船に乗って帰るだけなので「とびしまマリンプラザ」に行って涼む。飛島カレーを食べて、ビールを飲んで締めた。離島でも生ビールは飲める。素晴らしいことだ。

15:45の便で本土へ戻り、帰路についた。大満足の旅だった。特に目的もなく島に行き、散策したりキャッチボールしたりすることで得られる満足感がある。ずっと天気に恵まれたのも良かった。綺麗なボトルの
飛島へは酒田港からフェリーに乗って渡る。その名も「とびしま」。所要時間は1時間半ほど。乗客は20人くらい。展望デッキに出ると秋田・山形の県境にある

船に積まれていた車がクレーンで荷下ろしされる。なかなか見ることのない光景だ。



テキ穴洞窟に辿り着く。中はひんやりと涼しい。人がひとりやっと通れるくらいの狭さ。奥の岩壁の上の方にわずかな隙間がある場所があって、先が気になったがよく見えなかった。外の看板を見るとその隙間は「第2洞 詳細不明」とある。ワクワクする。まだ地図に書かれていない謎の空間があるとはロマンがある。
泊まった民宿の食事は海鮮づくしだった。かなり美味い。昼飯に
一服してたら路地がいい感じだった。街と呼べるほど店はないし人もあまりいないけど、離島にも生活があり、路地が発生している。巨人対
バンドで6曲入りの音源を作った。かなり良い感じの出来映えだし、初めてサブスクで出すのでしっかり宣伝したいな、と広告用にトレーラー映像と1曲フルのMVを制作した。
サウナーの聖地みたいになってる場所。以前から噂はよく聞いていたので行く機会を伺っていた。5月、
都内にいくつかある、カプセルホテルとサウナが一体になったタイプ。カプセルは2018年頃に改築した際作ったらしい。喫煙所が各階にあり、無料の水とお茶のサーバーもあって嬉しい。
サウナの後は5階で飲む。俺は旅先で飲む瓶ビールが本当に好き…。
今現在、自分の中でのベストサウナ。超本格的な、サウナ好きが皆満足する、サウナーのためのサウナ。最終的にみんなここに辿り着く気がする。

ついに


仕事の都合で時々

蔵サウナは凄まじい熱さで、最初は5分が限界なくらいだった。何周かするうちに慣れてくる。ひとりなので自由に
ここまで書いて3月に行ったサウナを思い出した。新潟の
以前は臨海学校だった建物を利用しているため、教室がそのまま使われている。なんかテントとか炬燵があった。この時はプレオープンなので開始してなかったが、今はグランピングとかもできるらしい。
サウナはとても良かった。土で塗り固めて作ったドーム型のサウナ。天井が低いので熱がすぐ回る。セルフロウリュもできる。しかし3月で外には雪が薄く積もるほどの寒い日で、水風呂は狂気の5℃だった。頑張っても15秒ほどが限界で、友人たち4人で叫びながら修行のように入った。めちゃくちゃうるさかったと思う。外気浴というかベッドチェアに寝転べる綺麗な部屋もあったが、ここの気温も外と変わらない寒さだった。施設は良いので、時期を選べばととのったと思う…。