状況が裂いた部屋

旅行と読書と生活

好きな旅行記の話

いまだに海外旅行に行けない状況だ。今年は無理でも来年こそは、と思いつつもうあまり期待していない。ウラジオストク旅行を計画してからもう2年も持ち越してる。 ずっとひとつの街で生きてると、なんだか気持ちがクサクサしてきたり、暴力的な、破茶滅茶に…

おもしろ神社紀行

過去に旅先で見つけた面白い神社シリーズ。 ①カステラ神社 長崎、グラバー園の近く。坂道の途中にある。大学4年の頃の旅行で見つけたので記憶がないが、中はお土産物屋だった気がする。 奥にはふざけた神様が祀られてて良い。ここをお参りしたらカステラを買…

東北旅行記②

○ 3日目 宮沢賢治記念館 朝食を食べに外に出て気付いたが、この街には映画館がたくさんある。「映画館通り」があり、通り沿いに何軒も密集しているようだ。普通の雑居ビルの5階とかにある1シアターしかない映画館とかいいなあと思う。仕事帰りに寄りたい。 …

東北旅行記①

東北地方を車で旅行した記録。 主に秋田と岩手。 ○ 1日目 カーフェリー乗船、新潟港出発 22時半、新潟港発の新日本海フェリーに乗船。 気温は25℃で天候はくもり。数日前まで35℃を超える猛暑だったため、結構涼しく感じる。 21時半頃に受付をしたら車乗り入れ…

『避行』あとがき代わりの近況

2作目の短編を書いた。 避行(高里 嶺) - カクヨム 小説を書き終えてすぐにあとがきを書いてはいけない、何故ならハイになってるから、と文庫版『後宮小説』のあとがきで酒見賢一が言っていた。なので、この文章は短編を書き終える少し前に書いておいた。そ…

辺境探訪記

○ 土合駅 ホームが近下深くに存在することで有名な土合駅へ行った。群馬県みなかみ町。 まず、付近にあるドライブインが良かった。ステーキが有名らしく、客のほとんどが食べていた。流されることなく蕎麦を食べる。 壁に駅の成り立ちが書いてあった。大正時…

佐渡旅行記

出張のついでに1泊2日で佐渡を旅行した記録。 ○ 1日目 11:30新潟港発。 平成31年3月に海洋生物(たぶんクジラ)と衝突したジェットフォイル、「ぎんが」に乗った。佐渡まで1時間。 12:37両津港着。佐渡上陸は5回目くらい。でも部活の遠征や仕事ばかりで、ま…

小説『オールナイトロング』

初めて小説を書いた。 オールナイトロング(高里 嶺) - カクヨム 学生の頃から、ずっと書きたいと思っていた。でも書けなかった。「今は忙しいから」「バンドやってるから」と、書かない理由を無限に積み上げていた。結局、一作を書き上げるほどのモチベー…

2020年6月の短歌

FM PORTの最後の放送を聴きながらこの文章を打っている。熱心なリスナーではなかったけれど、ここ数日は運転中や原稿を書いてる時ずっと聴いていた。6月30日の24時を以ってradikoで遡って聴くこともできないとのことで、最終日のヘビーリスナーには仕事を休…

野崎まど『know』

know 作者:野崎まど 発売日: 2013/09/30 メディア: Kindle版 面白い。とんでもなく面白かった。一日で一気に読んでしまった。ここまで夢中で読んだ本はいつ振りだろうか。このブログでは基本的に好きな作品についてしか書かないので、言葉を尽くして絶賛する…

2020年5月の短歌

短歌は面白い。すっかりハマってしまった。なんとかこの熱を持続させようと、1日1首ずつutakataに投稿している。そこから5首選んだ。1日に4,5首できる日もあるけど、ペースを守るためわざわざ一旦寝かせて翌日に投稿したりしている。でも短歌って瞬発力が必…

2020年4月の短歌

引っ越しに 慣れた自分がすこし悲しい 大人になるってこういうことか 退屈に 向き合うのにも飽きてきて なにかを始める きっかけが欲しい 窓の外 陽のあたる場所に憧れて どこにもいけない 四月の終わり 新しい 靴を買おうとしたけれど 馴染んだボロが まだ…

SuiseiNoboAz 『HAVE A NICE DAY BABYLON TOKYO』

ボアズのライブDVDを買った。2017年9月3日渋谷O-NESTでのライブを収録したもの。2017年から2018年にかけて、ボアズはほぼ1年に及ぶリリースツアーを行った。自分は山形と東京でその内の2本を観た。特に東京で観た回はその年観たライブの中でベストに挙げたい…

救済小説

エピソードが3つある。ひとつは高校3年の2月下旬のこと。大学の前期入試に失敗した自分は高校の図書室にいた。誰かと話をしたかったけれど、人気のない部屋には同じように辛気臭い顔をした人間しか居らず、一体これからどうしたらいいのかと気持ちはひたすら…

半地下の匂い

「そうじゃなくて」長女のギジョンは言う。 「半地下のにおいよ。ここを出れば消える」 映画「パラサイト 半地下の家族」を観た。本当に面白かった。この映画にはポン・ジュノ監督からネタバレ禁止令が出ているけど、以下の文章はがっつりネタバレあり。 半…

黒部峡谷探訪記

11月上旬、黒部峡谷パノラマ展望ツアーに参加した記録。 国内、国外を問わず、自分は旅行でツアーというものに参加したことがない。旅行のプランを立ててもらえて場合によっては安く上がるのは良いかもしれないが、時間や行動を制限されて聞きたくもない説明…

続・国道8号線を巡る冒険

国道8号線を走破する企画の続編。以前、始点である新潟市古町の本町交差点を確認したので、今回は終点の京都市下京区の烏丸五条交差点を訪れることを目的とした。ルートは新潟港からカーフェリーで敦賀港へ向かい、烏丸五条交差点を見た後8号線を使って京都→…

伊豆大島旅行記

2019年9月21日〜22日の日程で、伊豆大島を旅行した記録。 伊豆大島へは船で渡った。JR浜松町駅近くの竹芝桟橋から東海汽船に乗ることができる。このほかに静岡の熱海や下田からも就航しており、大島へ渡る一番定番の手段がジェットフォイルのようだ。この日…

香港旅行記②

香港旅行の続き。 ◯ 2日目夜 ついに夜の廟街へ繰り出すぞ!と元気よく外に出ようとしたら雨が降ってきた。仕方なく適当な近くの飲み屋に入ってハイネケンを飲んでいたらすぐ止んだので、徒歩で移動する。 夜の廟街はとても良かった。活気があって、通りに人…

香港旅行記①

ひとりで香港をぶらついた旅の記録。 雑な旅行だったけれど、結構楽しめたので文章を書く。 昨年、ブックオフの100円コーナーでたまたま手に取った沢木耕太郎の『深夜特急』シリーズに魅せられた自分は、1巻で沢木が訪れた香港の廟街を観たいと思った。世間…

物語を創るという物語

映像研には手を出すな!(1) (ビッグコミックス) 作者: 大童澄瞳 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2017/01/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (12件) を見る 「映像研には手を出すな!」を3巻まで読んだ感想。 虚構の物語を創り出す制作の現場…

語りの場

用事があって東京へ行く度に、友達と新橋や新宿で朝まで飲むのがお決まりになってきており、本当に楽しい。昨晩もそうだった。朝方、4軒目を出て新宿駅前で解散し、飲み会終わりの少しの寂しさを感じながら銭湯へ行き、サウナに入り少し寝た後に上野をぶら…

出発の年齢

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫) 作者: 沢木耕太郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1994/03/30 メディア: 文庫 購入: 13人 クリック: 199回 この商品を含むブログ (310件) を見る 一体どれほどの人を放浪の旅へ誘ったかわからない、傑作旅行記『深夜…

物語の導入

ネトフリで久々に「マトリックス」を観た。1作目。当時は映像の凄さやアクションシーン、特に例の時間が圧縮されて弾丸避けるやつが話題になったと記憶してたけれど、改めて観た感想は「導入が良すぎる…」だった。完璧だと思う。 冒頭のトリニティーが国税局…

小旅行の夜

フロントのおじさんに鍵を渡し、外に出る。雨が降っていたので、フロントに戻り「傘って借りれますか?」と聞くと、少々お待ちください、と言われたので壁に貼られた地図を眺めながら待つと傘を持ってきてくれた。「他のお客様が使われたので少し少々濡れて…

禁断の多数決に首ったけ

禁断の多数決「トゥナイト、トゥナイト」輝くネオン、打ち上がる花火、アンニュイな感じの女の子、謎のコンテンポラリーダンス、怪しさと華やかさ、危険な香りと劇薬のような刺激、ミステリアスでエロティック、ロマンチックでどこかグロテスク、めちゃくち…

Silver Scooter 「Pumpkin Eyes」

Silver Scooter - Pumpkin Eyes When you walk awayTake my hand to stayThink of what you've been dying to, been dying to, been dying to sayPumpkin eyes you are a dreamLook away from everythingSeems like what you wanted, isn't what you wanted …

国道8号線を巡る冒険

国道8号線は、新潟県新潟市から京都府京都市へと続く国道である。一般国道の長さとしては日本第6位の距離であり、そのルートの起源は古くは北国街道にまで遡ることができる。北国街道といえば、とある地方大学の文系学生が「北陸新幹線のルート選定に関する…

映画『64(ロクヨン)』

「君は悪くない」。 15年間部屋に閉じ篭った男は、そう一言だけ書かれたメモを読んだ途端、声にならない叫びを上げて涙を流す。自分を責め続けたひとりの人間が救われて、止まっていた時間が動き出す瞬間だ。 横山秀夫の警察小説「64」の劇場版。前編と後編…

宮本輝『青が散る』

どうしてこんなにも哀しく、寂しいのだろう。テニスに打ち込む主人公を描いた青春小説だというのに、読後まず浮かぶのは「寂しい」という感想だ。これは初めて読んだ学生の頃から変わらない。むしろ読み返すほどにこの寂しさ、無常感は強まるばかりだ。 簡単…